F1

フリー走行は超マニア向けだ——。変容するF1レースフォーマット、今後もスプリント増加&リバースグリッドなど“アクション満載”の傾向強まる?

F1のステファノ・ドメニカリCEOは、かつて反対意見の多かったF1スプリントが今や多くの支持を集めていることに触れ、今後もレースウィークの見どころがより多いフォーマットにしていくという意向を示した。

Roberto Chinchero

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編集: 2025/09/04 3:01

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写真:: Erik Junius

 F1のステファノ・ドメニカリCEOが、イタリアのメディアを対象としたインタビューに応じ、その中でF1のレースフォーマットについても言及。今後に向けた議題や、方向性などについて語った。

 グランプリのフォーマットは最近、大きな変容を遂げている。その最たるものがF1スプリントの採用。2021年から試験的な導入がスタートすると、方式の微調整を繰り返しながら、現在では24戦中6戦がスプリントフォーマットでの開催となっている。

 スプリントが開催される週末には、フリー走行は通常の3回ではなくわずか1回しか行なわれず、スプリント予選、スプリント、予選、決勝……といったように、“練習”ではなく“競走”のセッションが慌ただしく進んでいく。

 導入当初は否定的な声も大きかったが、ドメニカリCEOは今ではそういった論調にも変化が現れたと語る。そして玄人向けのフリー走行よりも、スプリントなどのアクションが満載の週末を増やしていくことが、若年層も取り込み世界的に人気を高めているF1にとって適していると考えているようだ。

「今後どのフォーマットを採用するかというテーマが議題に上がっている。スプリント週末を起点に、それを増やすかどうか、増やすならどのようにして増やすか、あるいは違うフォーマットを導入するかを理解する必要がある。チームとの間で様々な議論を経て方向性を決めることになるだろう」とドメニカリCEOは言う。

「我々の調査によれば、一部の熱狂的な古参ファンを除けば誰もがスプリント週末を望んでいると言える。少し挑発的な言い方になるが、フリー走行は“超マニア向け”であり、大多数の観客はドライバーが常に何かを争う姿を望んでいる。率直に言えば、彼らはフリー走行に飽きているのだ。これは無視できない客観的事実だ」

「方向性は明確だ。数年後には全ての週末を同じフォーマットにしてほしいという要望が出てくると断言できる。MotoGPのように全ラウンドでスプリントをやるところまでは一足飛びが過ぎるが、伝統的なアプローチを尊重しつつ成熟させていく過程にあると考えている」

「ドライバーに関しても、当初は18人がスプリントに反対で、賛成はふたりだけだった。しかし今では逆だ。オーストリアでのディナーで個別に話し合った際、全員が賛成した。マックス(フェルスタッペン/レッドブル)でさえも『(スプリントは)理にかなっている』と言い始めているのだ」

「結局のところ、ドライバーはレースをするために生まれてきた存在なのだ。今はシミュレーションツールも発達しており、今後AIも進化していけば週末に向けたマシンの準備は変わっていくだろう」

 またドメニカリCEOは、通常よりも距離が短いスプリントレースをさらに発展させるだけでなく、そもそもメインのグランプリレースの距離も短くする可能性についても触れた。これも若年層のファンを取り入れることと無関係ではない。

「レースの長さについても議論の余地がある。若い視聴者にとっては少し長すぎるのだ」とドメニカリCEOは語った。

「我々の多くのチャンネルでは、ハイライト動画が非常に好調だ。現在のフォーマットで育った我々にとっては問題ないが、重要な瞬間だけを見たいという層が厚いのだ。現状は非常にうまくいっているとはいえ、だからこそ現状維持に甘んじず、次の一歩を考える必要がある」

 そしてドメニカリCEOは以前から、予選順位などの逆順でグリッドを組むリバースグリッドの概念を導入する可能性も否定していない。これについても、関係者の論調が変化してきているようだ。

「それは我々の中の議題にある」とドメニカリCEO。

「以前にも議論したが、今後数ヵ月のうちに改めて勇気を持って話を進めなければならない。複数のドライバーからも提案を受けているしね。当初は全員が反対だったが、最近の会議では多くのドライバーが『なぜやらないのか』と言った。F2やF3では何十年もそのフォーマットだからね」

「そこには絶対的な正解も不正解もなく、どの意見にも価値がある。我々はFIAと共に検討し、進化する潮流を可能な限り的確に解釈していくつもりだ」

 

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