元レッドブルF1ドライバーのドーンボス、ペレスの早期更迭を提案「角田裕毅にチャンスを与えるのも悪くない」

不振が続くセルジオ・ペレスが、レッドブルを更迭されるのではないかという噂が絶えないが、元レッドブルのF1ドライバーであるロバート・ドーンボスは、すぐにペレスを更迭し、角田かローソンにチャンスを与えるべきだと語った。

Sergio Perez, Red Bull Racing

 2006年にレッドブルF1のドライバーを務めたロバート・ドーンボスは、不振が続くセルジオ・ペレスについて、今すぐ別のドライバーに変えるべきだと考えている。そして「私なら今すぐに行動を起こす」と断言した。

 ペレスは今季序盤こそチームメイトのマックス・フェルスタッペンに次ぐポジションを確保するレースも多かったが、次第に苦戦するようになり、中国GPを最後に表彰台からも遠ざかっている。

 その結果、ドライバーズランキングでは6番手まで後退。レッドブルはペレスとの契約を2年間延長したが、その契約が解除されることになるのではないかと噂されている。

 なぜレッドブルはペレスを今も使い続けるのか? そう語るのはかつてレッドブルのF1ドライバーを務めたドーンボスだ。ドーンボスは2005年にミナルディからF1デビュー。その翌年にはレッドブルのテストドライバーを務め、終盤3戦では同チームのマシンを駆り参戦した経験を持っている。

「世界中が、なぜ彼と新たな契約を結んだのか、そしてなぜ彼を交代させないのか、疑問に思っている」

 ドーンボスはmotorsport.comに対してそう語った。

「ペレスが今見せているパフォーマンスは、レッドブルに相応しくない。これまで、彼ほど多くの時間を与えられたドライバーはいなかった」

 ドーンボスはさらに次のように続ける。

「レッドブルは、彼をどう扱うかで非常に苦労している」

「Aチームに昇格したジュニアドライバーが、シーズン半ばで他のドライバーにチャンスを与えるために、降格させられたこともある。しかし、ペレスの状況は明らかに少し違う」

 ドーンボスは、ペレスがチームに持ち込む多額のスポンサー料が重要だと指摘した。

「レッドブルは過去数年、他のチームに対して大きなアドバンテージがあった。ペレスがマックスより0.3秒遅くても問題なかった。でも、今では他のチームにも競争力がある。そのため、0.3秒遅いと、1位か6位かという違いになってしまう可能性がある」

「彼は6〜7レース前から大きく後れを取っている。特に予選では、ポイント獲得のチャンスを減らしてしまい、接近戦となっている今では、ポイントを全く獲れないということを意味することもある」

 motorsport.comの取材によれば、夏休みを迎えた時にペレスがフェルスタッペンから100ポイント以上離れていた場合には、契約を解除できるという条項が契約には含まれているという。

 またペレスは、フェルスタッペンより”5位以上遅れてはならない”という条項もあるようだが、これがランキングについてなのか、あるいは3戦連続でフェルスタッペンよりも5つ以上後ろの順位なのか、そのどちらなのかは定かではない。

 なおここ3戦のうち、フェルスタッペンから5ポジション以下の遅れでフィニッシュできたのは、オーストリアのみ。しかもこのオーストリアは、フェルスタッペンがマクラーレンのランド・ノリスとレース終盤に接触し、ポジションを大きく落としたレースである。

 ドーンボスは、自分がチームの首脳のひとりだったら、すぐに契約を解除するだろうと語った。

「チームのマネジメントとしては、今こそこう言うべきだ。彼の契約に盛り込んである条項を発動するとね。そうでなければ、なぜそんな条項を盛り込んだんだろうね。そこには理由があるはずだ」

「現在我々が目にしている状況は、非常に悪い。もちろん、ペレスにとっては残念なことだ。しかし最高レベルのスポーツであるF1は非常に過酷である。F1には、20しかシートがない。食うか食われるかだ。レッドブルは彼に十分な時間を与えたわけだから、今こそ行動を起こすべきだろう。レッドブルにとって、コンストラクターズタイトルを勝ち取るのは、非常に重要だからね」

■後任はローソンか? それとも角田か?

Liam Lawson, AlphaTauri, Yuki Tsunoda, AlphaTauri, Sergio Perez, Red Bull Racing

Liam Lawson, AlphaTauri, Yuki Tsunoda, AlphaTauri, Sergio Perez, Red Bull Racing

写真: Red Bull Content Pool

 レッドブルがペレスを更迭することを決めた場合、フェルスタッペンのチームメイトとなるのは誰か?

「レッドブルが苦労しているのは、まさにそれだ」

 そうドーンボスは言う。

「彼らは全く異なるシナリオを予想していたはずだ。ダニエル・リカルドが、RBで角田を苦しめるだろうとね。でもまだそうはなっていない。たとえ彼がペレスよりも良い結果を残せたとしても、彼を昇格させるのは不公平だろう」

 そんなドーンボスは、リアム・ローソンを推薦すると語った。

「私なら、ローソンを選ぶね」

「木曜日にシルバーストンで行なわれるRB20のテストで良い成績を残せたら、彼を起用するだろうね」

「あるいは、ユウキ(角田裕毅)にレッドブルでのチャンスを与えるのも、ホンダにとっては非常に良いことだろうね。ただ、レッドブルで走ることは、RBで走るのとは全く異なるプレッシャーを伴う。そして、その対処法を知ってるのはダニエル・リカルドだが……非常に難しいね。彼らの立場にはなりたくないものだよ」

 角田は今シーズン、リカルドよりも安定して良いパフォーマンスを発揮している。しかし、レッドブルは角田をトップチームのドライバーとして起用することに前向きではないように見受けられる。

「それは間違いなく奇妙なことだ」

 そうドーンボスは認めた。

「しかし、ユウキもたまにひどい週末を過ごすこともある。全体的に彼はとても良い1年を過ごしているかもしれないが、最近ではうまくいかない週末もあるため、レッドブルは彼について疑念を抱いているんだ」

 しかしレッドブルは何か策を講じる必要があるだろうと、ドーンボスは主張する。

「マクラーレンのふたりが、最近は毎戦大量ポイントを獲得していることを考えると、何もしなければコンストラクターズタイトルを獲得するのは、とても難しくなるだろう。そしてタイトルを逃してしまうことになれば、自責の念に駆られるだろう」

「レッドブルは、今年コンストラクターズタイトルを獲得すれば、3年連続ということになる。それは非常に重要な仕事だ。もしペレスがまだシートに座っている唯一の理由が彼のスポンサー料だとしても、チャンピオン獲得による分配金と比べると、太刀打ちできないだろうね」

 

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