日本でも活躍した元F1ドライバーのノルベルト・フォンタナ、盗まれたヘルメットが23年ぶりに見つかる
アルゼンチンの元F1ドライバー、ノルベルト・フォンタナがザウバーで使用し、1998年に盗まれたヘルメットが見つかり、本人の手元に戻った。
写真:: Sutton Images
アルゼンチンのレーシングドライバー、ノルベルト・フォンタナがF1で使用したヘルメットが、1998年に盗まれて以来、約23年ぶりに手元に戻った。
フォンタナは、1996年に来日し、フォーミュラ・ニッポンに3シーズン参戦し、計3勝を挙げた日本とも馴染み深いドライバーだ。1998年には全日本GT選手権にもトムスから参戦。関谷正徳とコンビを組み、スープラをドライブしている。
彼は1997年に、負傷したジャンニ・モルビデリの代役として計4レース、ザウバーからF1を戦った。イギリスGPとドイツGPで9位となったのがF1での最高成績だ。
そんな彼がティレルからF1に参戦する交渉をヨーロッパで進めていた1998年の冬、泥棒がブエノスアイレス市から180km離れたフォンタナの故郷、アレジフェスにある実家に入った。泥棒は、フォンタナの持ち物を盗んだが、その中にはフォンタナがザウバーのテストドライバーを務めていた1996年に、ムジェロとエストリルで着用していたアライ製ヘルメットも含まれていた。
それから約23年後の2021年11月26日、思わぬところでフォンタナのヘルメットは見つかった。
アルゼンチンのレーシングドライバー仲間、クリスチャン・ボドラート・ミオネットが、ブエノスアイレス郊外のトルトゥグイタスにある銀行の前で、自転車に乗った女性がフォンタナの特徴的なデザインのヘルメットをかぶっているのを発見したのだ。
怪しいと感じたミオネットは、写真を撮ってフォンタナに連絡。写真を見たフォンタナは、それが1998年に盗まれたヘルメットだとすぐに分かったという。
ボドラート・ミオネットは、ヘルメットを被っていた人物に接触。ヘルメットの盗難とは無関係だと主張する女性に金銭を支払ってヘルメットを取り戻し、本当の持ち主であるフォンタナに返すことにした。
盗難に遭ってから長い年月が経っているにも関わらず、ヘルメットは非常に良い状態に保たれており、無線通信システムだけが失われていた。
フォンタナは自身のインスタグラムで、「今日の出来事は信じられない。いつかあのヘルメットが見つかると思っていた。あのカラーリングを見た人は、私のものだとわかってくれるからだ」と語った。
リカルド・ロセットとのシート争いに負け、ティレルからのF1フル参戦が実現しなかったフォンタナだが、日本での活躍の他、2000年にはCARTシリーズにも一時参戦。その後はアルゼンチンに戻り、TC2000アルゼンチン選手権でトヨタ・カローラをドライブし、チャンピオン獲得。46歳となった今も、レース参戦を続けている。
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