F1参戦目指すアンドレッティ、元ルノーF1テクニカルディレクターのニック・チェスターを獲得との情報。参入には障壁多数も、体制構築着々と進む
F1参入を目指すアンドレッティは、元ルノーF1で技術責任者を務めたニック・チェスターを獲得したようだ。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1への新規参入を目指すアンドレッティが、ルノーF1でテクニカルディレクターを務めていたニック・チェスターと契約を結んだという情報がある。F1側、そしてF1チームからの賛同はまだ得られていない状況だが、チーム体制は一歩ずつ整いつつあるようだ。
アンドレッティは新規参入チームとしてF1に参戦することを目指している。FIAが2025年からの参入申請のプロセスを開始すると真っ先に手を挙げ、さらにゼネラル・モータース(GM)との提携も発表。同社のブランドであるキャデラックの名を使うとした。ただこの提携には、GMがパワーユニットを製造・供給する内容は含まれていない。
しかしF1側の反応は冷ややかなままであり、従来は2億ドルだったエントリー料を6億ドルに引き上げ、参戦権の価値を高めようとする動きもある。
それでもアンドレッティはF1参戦に向けた準備を整えつつある。インディアナ州にあるチームの施設は拡張しており、エンジニアのリクルートも進んでいる。また、オックスフォードシャーにあるアンドレッティのフォーミュラEチームのファクトリーにも、F1チームの関連設備が設けられる予定だという。
そして今回、F1での経験が豊富なチェスターを獲得したという情報が、情報筋から寄せられた。
チェスターは1994年にシムテックの一員としてF1でのキャリアをスタート。1995年にはアロウズに加わり、1997年にはデーモン・ヒルの担当エンジニアを務めた。その後、ミカ・サロやペドロ・デ・ラ・ロサとも仕事をしている。
2000年にはベネトンに移籍し、テストチームに参加。チームはルノーに買収されたが、チェスターはそのままチームに残り、ジェームス・アリソンの後任として、2013年からはテクニカルディレクターを務めた。2020年まで同チームの技術部門を率いたが、その後はメルセデスのフォーミュラEチームに参加。チームのシリーズ連覇に貢献した。ただメルセデスはフォーミュラEへの参戦を終了させ、同チームはマクラーレンへと移譲された。その移行に関する作業にもチェスターは加わっていた。
この情報についてアンドレッティにコメントを求めたが、現時点では回答が寄せられていない。
なおチェスターが離れたとされるマクラーレンのフォーミュラEチームは、体制を強化する目的で、ミハエル・シューマッハーがフェラーリで圧倒的強さを誇っていた際にレースエンジニアを務めていたクリス・ダイヤーを獲得している。
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