ニコラス・ラティフィ、F1の次はビジネスの世界を目指す。MBA学位取得のため、ロンドンのビジネス・スクールに入学「子供の頃から興味があった」

元F1ドライバーのニコラス・ラティフィは、MBA取得を目指してロンドンのビジネス・スクールに入学。今後は一時レースの世界から離れたキャリアを進むことを目指すようだ。

Nicholas Latifi, Williams Racing

 ウイリアムズのドライバーとしてF1に61戦出場し、2022年限りでF1のシートを失ったニコラス・ラティフィは、今後MBA(経営学修士)を取得し、経営の世界に足を踏み出すことを目指すようだ。

 ラティフィはF1シートを失って以来、スポットライトが当たる立場からは遠ざかっていた。F1以外のカテゴリーに転向することについても後ろ向きであったが、今後は全く別の世界に進むことを考えているようだ。

 ラティフィは7月18日(火)にSNSに投稿。今年は今後のキャリアの選択肢を検討するためレースの世界から完全に離れ、勉強のための時間に充てることを決めたという。

「今年の早い段階で、2023年にはレースの計画を一切持たないことを決めたんだ」

 そうラティフィはSNSに投稿した。

「これまでの人生の半分以上を過ごしてきたルーティーンがなくなったことについては、確かにとても奇妙に感じた」

「今年はレーシングカーのハンドルを握ることはできないと分かっていたから、レースに関係するモノであろうと、あるいはまったく別の何かに関連するモノであろうと、自分は次に何ができるのかを当然考え始めていた」

「そして当面は時間をかけて別の道を追求し、その別の道に集中しようと決めたんだ」

「子供の頃から、僕はビジネスの世界に強い興味を持っていた。もしレースの道に進んでいなかったら、僕はビジネスについて大学で勉強していただろう。そう常に言ってきた」

「そのことを考え、レースの世界から離れることになるかもしれないということを承知した上で、僕はMBAの学位を取得し、人生の次の段階を変えるための何かに集中したいと決心した。MBAは、それが30代後半なのか40代前半なのかは分からなかったけど、レース後の人生として僕が常に考えていたものだったんだ」

 MBAの学位を取得することを決めたラティフィは、勉強するのに最適な場所はどこなのかを調べ、そして申請書の準備に時間を費やしたという。その結果、ロンドンに行くことになるようだ。

「簡単なプロセスじゃなかった。何ヵ月もかかったよ。ビジネススクールに入学することを目指した人なら誰でも、それがどれだけ難しいことなのかを知っていると思う」

 そうラティフィは説明した。

「準備を始めてから5ヵ月の道のりを経て、今年の8月にスタートするロンドン・ビジネス・スクール(LBS)のMBAプログラムに参加することが受理された。それを報告できるのを嬉しく思う」

 F1で戦い、最高位7位という成績を残したラティフィ。当然、F1以外のレースに出場するという選択肢はたくさんあったはずだ。しかしF1でのシートを失ったことが、他のキャリアに進むための絶好のチャンスだと感じたという。

「この決断は、多くの人にとっては驚くべきことかもしれない。別のレースカテゴリーに進むのが、最も正しい行動のように思えたかもしれないね」

「でもいつかはレース後の生活をしなきゃいけないことは分かっていた。今がその準備をする良い時期かもしれないと判断したんだ」

 MBA取得を目指すラティフィだが、将来再びレーシングカーのステアリングを握る可能性を完全に排除したわけではないという。

「今回のことは、必ずしもレース界との永遠の別れを意味するわけではない」

 そうラティフィは語る。

「13歳の時から、レースは僕の人生そのものだった。今でも、とても情熱を持っている」

「今年も、これまで全てのF1のレースを観ている。しかし、今年は人生における他の道を模索し、追求するのに最適な時期だと感じたんだ」

「次なる冒険をとても楽しみにしている。これまでのキャリアを通じて、僕を応援してくれた全ての人に感謝したいと思う。僕が別の道を目指すために時間を使うようになっても、引き続き応援してくれたら嬉しいと思う」

 

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