

メルセデスのパディ・ロウは、アブダビGPの終盤の目を離せない展開に釘付けになっていたと認めた。








メルセデスのテクニカルチーフであるパディ・ロウは、ルイス・ハミルトンがチャンピオンを獲得するためにはニコ・ロズベルグが4位である必要があったため、アブダビGP終盤の展開は”必然の衝突”だったと語った。
フェラーリのセバスチャン・ベッテルが終盤にスーパーソフトタイヤで追い上げてきていたため、ロウはハミルトンにペースを上げるように命じたが、ハミルトンは明確にこれを拒否し、「(チャンピオンになれないなら)このレースに勝っても負けても関係ない」と無線で述べた。トップのハミルトンは、2番手のロズベルグが4位まで落ちない限り、戴冠の可能性がないため、意図的にペースを落としていたのだ。
「これがF1を面白くしているものだ。チームが望んでいることと、ふたりの別々のドライバーが望んでいることの間には、必然的に葛藤が生まれるようにできている」とロウは語った。
「ふたりの男はチームプレイヤーだが、結局はふたりはそれぞれ、勝利を望むドライバーなんだ」
「我々の主な目的はレースに勝つことで、赤いマシン(ベッテル)が我々のチームよりかなり速いペースで迫ってきているのを見るのは好きじゃなかった」
チームの直接の指示を明確に拒否したハミルトンについて、ロウは「私たちがマシンをドライブしていたわけではないから、あまりその話題にはコメントしたくない」と答えた。
「マシンをドライブしていないのに、そのマシンの本当のペースなど、誰がわかるんだ? いくらか難題があった。結局、ルイスとニコはレースをしているんだ」
「セバスチャンの追い上げは素晴らしかった。彼は2台のレッドブルの前に出て、彼がフェラーリから良い戦略をもらったことがわかった。我々はそれを予想していなかった」
「スタッフはピットウォールに釘付けだったよ。最後の2周は、ベッテルはニコをパスするのか? ルイスもまさか…ってね。4台のマシンが1.5秒以内にフィニッシュラインを横切るのなんて、めったに見ないからね」
ロズベルグを賛辞するロウ
ロウはロズベルグの達成した業績に敬意を表し、34年前に彼の父、ケケ・ロズベルグがチャンピオンに輝いたことに匹敵すると語った。
「私はニコにとてもとても満足している。なぜなら彼は23勝していて、これはチャンピオンを獲得していないドライバーの中で最多だったからだ」とロウは語った。
「その珍しく、特別なカテゴリに名前があるだけでも素晴らしいことだ」
「私にとって、今回のレースは勝つことだけでなく、エネルギーや責任、神経を持続させることが最もきつかった。それが全て土壇場に持ち込まれて、精神を保っていられるだろうか? 彼は今日をやったんだ。それは、真のワールドチャンピオンの証だ」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アブダビGP |
ロケーション | ヤス・マリーナ・サーキット |
ドライバー | ルイス ハミルトン 発売中 , ニコ ロズベルグ 発売中 |
チーム | メルセデス 発売中 |
執筆者 | Charles Bradley |