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コメンタリー

【F1コラム】クビサがラリー事故に遭っていなかったら……

ロバート・クビサがF1キャリアを断念してから6年が経った。motorsport.com編集長のチャールズ・ブラッドレーが”クビサ”を考える。

Robert Kubica, Lotus Renault GP

写真:: XPB Images

Pole winner Robert Kubica
Race winner Robert Kubica celebrates
Podium: race winner Robert Kubica celebrates
Robert Kubica, BMW Sauber F1 Team, F1.08
Robert Kubica, Renault F1 Team
Robert Kubica, Renault F1 Team
Lewis Hamilton, McLaren Mercedes with a get well message for Robert Kubica
Robert Kubica, Lotus Renault GP
Robert Kubica, Lotus Renault GP, R31 using a moveable rear wing
Robert Kubica, Lotus Renault GP, R31
Robert Kubica, Lotus Renault GP
Robert Kubica, Lotus Renault GP
Message For Robert Kubica, Lotus Renault GP
Banner for Robert Kubica (POL)
Robert Kubica, ByKolles Racing CLM P1/04 - AER
Robert Kubica, Forch Racing
#29 Forch Racing powered by Olimp Porsche 991 GT3 R: Robert Lukas, Robert Kubica

 1月中旬に行われたレース・オブ・チャンピオンズ。ザウバーに移籍を決めたパスカル・ウェーレインは、このイベント中に大クラッシュを起こし、首を負傷。テストに出ることができない可能性も示唆されている。

 その際話題に挙がったのが、『もし彼がレースまでに回復できなければ、ザウバーは誰を代役として置くのだろうか』ということだった。これについて我々の内輪で話していると、数名のザウバーのドライバーたちの名が挙がっていった。ニック・ハイドフェルドやジャック・ビルヌーブ、ジャン・アレジなど……ノルベルト・フォンタナやペドロ・ディニスも忘れてはいけない。

 歴代の全ドライバーを出し尽くし、ザウバーで常に安定感のあった最高の歴代ドライバーはやはりキミ・ライコネンだと結論付けたその時、”ロバート・クビサはどうだ?”という考えが浮かんだ。

 先週、クビサがバイコレスと共にWEC(世界耐久選手権)にフル参戦することが発表された。クビサの実力は昨シーズン末に行われたバーレーンでのテストで証明されている。

 かつてクビサがBMWザウバーのマシンをドライブし自身初の優勝を決めた時、私はモントリオールにいた。優勝した彼を見た私は、その後も彼の活躍が長く続くものだと確信していた。だが、そうはいかなかった。

彼の世界が変わった日

 2011年にクビサの身に起きたラリーの大事故は、一命をとりとめたのは不幸中の幸いではあるが、彼の右腕と手の自由を奪った非常に残酷なものだった。

「サッカーのような他のスポーツなら、ボールを間違って蹴ったり、ゴールのバーにボールを当てたとしても何も悪いことは起きない」と彼は夢中で私に語った。

「一方、ラリーは小さな間違いを犯すと”大きな教訓”を学ぶことになる」

 その後、私は彼がアゾレス諸島のヨーロッパ・ラリー選手権に参戦するのを見に行った。彼は自分を傷つけたラリーでリハビリをしていたのだ。

「今、僕は困難な時期にいる」と彼は控えめに言った。

「それでもまだ今は楽だと言える時期だと思う。僕は自分自身を楽しめているから。でもまだ僕にとって完全に困難な時期から抜け出せたとは言えない。僕はF1をドライブしたいんだ。それが100%僕にフィットする。でも現実は違う」

トラックに戻る

 クビサのキャリアを変えてしまったクラッシュから早6年、彼はレースに完全復帰するだけでなく、F1マシンをテストするというチャンスを掴むための準備がすでにできている。それは本当に素晴らしいニュースだ。

「3年前、彼らはF1マシンをテストする機会を僕にくれたんだ。でもその時は上手くやれる自信がなかった」と彼は語った。

「あらゆるチャンスがあっても、それは1度しかやって来ないということはわかっている。しかし、僕は常に自分のコンディションや、自分に何ができるのかということを明確にしておきたい。だからそれができなければ、『そのオファーを受けることは諦めろ』と常々自分に言い聞かせてきた」

「でも今の僕なら違った答えを出すよ。僕はF1マシンをテストしてみたい」

「確かに(以前にF1を)ドライブしてからしばらく経っている。だから僕は自分自身を証明しなければいけない。それに今なら僕は上手くやれる自信がある」

「F1に乗っていた時に感じたスリルをもう一度味わいたいんだ。これまでも多くのシミュレーターを試してきた。すべてではないが、8割がたのトラックではドライブできるはずだ」

 ラリーで負った後遺症は右腕の動きを制限しているため、機敏さが必要とされるモナコやシンガポールのようなサーキットがある限り、F1フル参戦への復帰は実現的ではないだろう。どちらにせよ、とても残念なことには間違いない。とはいえ、トラックサイドからF1をドライブするクビサを見れたなら、私は幸運だと思うだろう。

 時間が経つにつれて、大抵のドライバーは誰がどれほど優れていて、可能性があるのかわからなくなってしまうのだが、クビサの存在感は(フェルナンド・)アロンソや(ルイス・)ハミルトン、(キミ・)ライコネン、(ニコ・)ロズベルグ、(セバスチャン・)ベッテルたちと同じように際立っていた。

そのキャリアの先に

 クビサのF1キャリアがもし続いていたならと考えるのは、とても面白いことだ。

 2010年に移籍したクビサは、ロータスF1チームを勝利に導き、パドック内でも彼の株は上がっていたはずだ。その翌年にルノーで快進撃を上げたライコネンと重ねると、彼のキャリアがそのまま続いていたのならば、おそらくフェラーリに移籍した可能性もありうる。Autosportによると、その時代のチーム代表であるステファノ・ドメニカリも当時クビサに興味を持っていたという。

 もしくはメルセデスのシートを獲得する運命にあったかもしれない。2013年、ミハエル・シューマッハーの代わりにニコ・ロズベルグのチームメイトとなっていたのは、今メルセデスで活躍するルイス・ハミルトンではなく、彼だったかもしれないのだ。

 もし、クビサがメルセデスのシートを獲得し、2014年にハミルトンがアロンソとチームを組んでいたらF1の勢力図はどうなっていただろう?

 もし、2013年に引退したマーク・ウェーバーの代わりに、レッドブルがクビサを呼び寄せたとしたら?

 全ては”もし”や”おそらく”だ。しかし1つだけ確信できることはこの世代におけるクビサの評判が高いということだ。

 あのラリーでの”事故”がなかったとしたら、今のF1の歴史は大きく異なっていた可能性がある。

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