F1メキシコGP決勝:ハミルトン、パンクで一時最後尾後退も4度目の戴冠!

メキシコGPの決勝が行われ、ハミルトンが4度目のタイトルを獲得。優勝はフェルスタッペンだった。

 10月29日(日)に第18戦メキシコGP決勝が行われ、9位でフィニッシュしたメルセデスのルイス・ハミルトンが4度目のチャンピオンに輝いた。

 セッションは気温21度、路面温度41度のドライコンディション。定刻の現地時間午後1時よりレースはスタートした。

 900mあるストレートで小競り合いながらも前に出たのは、2番グリッドスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)と接触しながらもターン2でイン側についたフェルスタッペンは、ベッテルからトップの座を奪った。

 後退したベッテルは背後から来たハミルトンとも接触。ベッテルはフロントウイングの翼端板を破損、ハミルトンも右リヤタイヤをパンクさせた。

 ハミルトンとベッテルはオープニングラップの終わりで早々にピットイン。それぞれ新品のソフトタイヤを履き、ベッテルはノーズも交換。タイトルを争うふたりが一気に最後尾まで落ちた。

 上位勢が混乱する中、パワーユニット交換のためグリッド降格ペナルティを被ったレッドブルのダニエル・リカルドは7番手まで浮上。しかしわずか6周を走ったところでトラブルに見舞われ、そのままピットインして無念のリタイアとなった。

 これにより6番手となったのはフェラーリのキミ・ライコネン。前にいる3番手エステバン・オコン(フォースインディア)、4番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、5番手セルジオ・ペレス(フォースインディア)を追う。

 トップのフェルスタッペンが2番手のボッタスに5秒差をつけて13周目を走行する間、ベッテルは抜きあぐねていたフェリぺ・マッサ(ウイリアムズ)をターン4~5にかけて"やや強引"にオーバーテイクを完了。マッサの走行ライン上、2台が並んだ際にコースの外側へ追いやられたベッテルは、苛立ちを感じさせるようなセリフをチーム無線でこぼした。それをチームは「冷静になるんだ」と咎めた。

 スタートから18~19周の間にオコン、ヒュルケンベルグ、ペレスが1回目のピットインを完了。全員がソフトタイヤを装着した。

 ベッテルが猛追劇を演じ、すでに12番手まで順位を回復させている中、ハミルトンはペースを上げられず前のカルロス・サインツJr.(ルノー)を抜けずに最後尾に留まっていた。ハミルトンは22周目に首位フェルスタッペンに追いつかれてしまい、屈辱のブルーフラッグを振られる羽目に。ハミルトンはフェルスタッペンに進路を譲り、早くも周回遅れとなった。

 ボッタスはフェルスタッペンを追うことを試みるも、唯一1分20秒台で走行するフェルスタッペンにじわじわと離されていった。3番手のライコネンにも約28秒差をつけたフェルスタッペンは、独走態勢を敷く。

 ベッテルがマクラーレンのふたりを交わして8番手に浮上する中、ヒュルケンベルグは26周目のホームストレートでスローダウンし、そのままコース脇にマシンを止めてしまう。さらにチーム無線で「クルマが危険な状態のため、前方からジャンプしてマシンを降りろ」との指示が飛んだ。

 さらにトラブルは続く。33周目にはトロロッソのブレンドン・ハートレーのマシンが白煙を上げて、こちらもストップするよう指示が飛んだ。ハートレーのマシンは炎上し、コース上にはバーチャルセーフティカーが発動した。

 このバーチャルセーフティカーのタイミングで、上位3台を筆頭にほとんどのドライバーがピットインを済ませた。ベッテルとハミルトンはそれぞれ2ストップ目をこなし、ベッテルがウルトラソフトタイヤ、ハミルトンがスーパーソフトタイヤを装着し、レース後半の追い上げを図る。

 34周目にバーチャルセーフティカーが終了。新品タイヤとなったドライバーたちは好ペースでレースを消化していく。

 38周目にハースのケビン・マグヌッセンを交わしたベッテルは7番手へ。さらにスーパーソフトタイヤでペースを取り戻したハミルトンも徐々に順位を上げていく。

 ボッタスに10秒以上の差をつけて走行するフェルスタッペンは、ペースの調整を行いながら走行するようにチームから指示された。それでも同じペースで走行してしまい、チームから再びペースを落とすよう警告されたフェルスタッペンは謝るも、その声色は明るく、余裕を感じさせた。

ハミルトン、4度目のワールドチャンピオン

 48周目、ハミルトンはマーカス・エリクソン(ザウバー)を交わして12番手に位置していた。前回のアメリカGPでタイトル獲得に王手をかけたハミルトンは、このレースで9位以上になればタイトル争いのライバルであるベッテルが優勝しない限り、シリーズタイトルが確定する。チームは「我々の目標は8位入賞だ」と無線で指示し、ハミルトンを鼓舞する。

 一方のベッテルは51周目にペレスを強引にオーバーテイクし、6番手に浮上。ハミルトンが8位になるのであれば、ベッテルは優勝を目指すしかない。それを理解しているベッテル+フェラーリは、猛ペースでプッシュしていく。

 ハミルトンがストフェル・バンドーン(マクラーレン)を攻略して11番手となる中、ベッテルがランス・ストロール(ウイリアムズ)を交わして5番手へ浮上。さらにべッテルは54周目にファステストタイムを記録して、次のターゲットとなる4番手のオコンに狙いを定めた。

 残り15周を切った段階で、ハミルトンがフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)を交わしてポイント圏内に突入。一方のベッテルはオコンを攻略して4番手となった。しかしこの時点でのベッテルと3番手ライコネンのタイム差は20秒以上。チームからそのことを伝えられたベッテルは、「マンマミーア(信じられない!)」と驚き露にした。

 その中、マクラーレンのフェルナンド・アロンソとハミルトンは9番手争いを繰り広げた。なかなかアロンソを攻略できないでいたハミルトンだが残り4周のターン1~3の間で少し接触しながらもオーバーテイクを完了。これで9番手となった。

 ベッテルはライコネンに追いつくこともできずにファイナルラップに突入。この時のふたりの差は16秒だった。

 結局、フェルスタッペンがトップチェッカーを受け、今季2勝目を決めた。2位はボッタス。ハミルトンは9位ながらも、この時点で自身4度目のタイトル獲得が確定した。

 3位-4位にはフェラーリ勢が続いた。チェッカーを受けたベッテルはハミルトンのマシンに並びかけ、コクピットから拍手を送って今季チャンピオン獲得を祝福した。

 ハミルトンはマーシャルから"ユニオンジャック(イギリス国旗)"を受け取り、観客とその勝利の喜びを分かち合った。

 なお5位はオコン、レースウイーク中に誕生日を迎え19歳となったストロールが6位につけ、若手ドライバーたちが好成績を納めた。母国戦のペレスは7位入賞。今年の秋口、震災に見舞われた多くのメキシコ人のファンたちがペレスの応援に駆けつけ、メキシコGPのチケットは完売している。

 今季のドライバーズチャンピオンは決定したが、まだ第19戦ブラジルと最終戦アブダビでの2レースが残されている。次戦ブラジルGPは11月10〜12日に行われる予定だ。

【リザルト】第18戦メキシコGP:決勝

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 第18戦メキシコGP
サーキット アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス
記事タイプ 速報ニュース