【F1分析】開幕戦FP2:好調なメルセデス。台風の目はトロロッソ?

2017年のF1が開幕。その初日のロングランを分析すると、メルセデスの強さが際立つ。そして、トロロッソの好調ぶりもうかがえるが、その真の実力は?

 2017年のF1世界選手権が、ついに開幕した。この日を、今や遅しとお待ちだった方も多いのではないだろうか?

 その初日のフリー走行1回目、2回目が終了。共にメルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録した。レギュレーションの大幅変更、そしてテストが好調だったことから、フェラーリやレッドブルなどが首位に来るのではないかと予想する向きもあったが、終わってみれば昨年同様、メルセデスが一歩抜け出ている感がある。

 もちろん、レギュレーション大変更を受けたシーズンの開幕戦初日……チームによってプログラムも大きく異なるはずであり、それぞれの燃料搭載量も異なるはず。横一線の比較とはいくはずもない。とはいえ、フリー走行2回目のロングラン結果を見れば、メルセデス優勢と読み取れる。

ハミルトン安定のロングラン

 ハミルトンはウルトラソフトタイヤを履き、16周にわたるロングランを実施。1分27秒台後半で走り始め、多少のデグラデーション(タイヤの性能劣化に伴うラップタイムへの影響)を見せつつも、1分27秒台後半〜1分28秒台前半のラップタイムを並べた。これに匹敵するのは、新しいチームメイトのバルテリ・ボッタスくらい(それでも1分28秒台前半)というところであり、メルセデス、特にハミルトン優位……データ上はそう言わざるを得ない。

 打倒メルセデスの最有力候補と目されていたフェラーリは、この日のロングランペースでは大きく遅れをとった。

 セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンは、いずれもウルトラソフトタイヤでの連続走行を行ったが、彼らのペースは1分28秒台後半がやっと。大半は1分29秒台前半で推移した。つまり、ハミルトンからは1周につき1秒程度の遅れとなっており、その差は大きいように感じる。

「マシンバランスは、まだ僕らが望んでいるレベルではない」

 そうベッテルはコメントを発表している。彼らは「改善できるはず」と自信を見せるが、どこまでメルセデスに迫ることができるか、土曜日の走行に注目である。

”台風の目”はトロロッソか?

 このフェラーリ勢を上回ったチームが実はある。それはレッドブルではなく、その”姉妹チーム”であるトロロッソだ。タイムシート上ではカルロス・サインツJr.が8位、ダニール・クビアトが10位に終わったが、ロングランのペースを見れば、かなり良いペースで走行していたのが分かる。

 サインツJr.はウルトラソフトタイヤを履き、1分28秒台前半でロングランを開始。スーパーソフトを履けば、今度は1分27秒台後半のラップタイムで走り始め、連続周回を行った。これは、フェラーリを凌ぐペースだ。一方のダニール・クビアトは全ドライバー中最多周回数となる39周を走り、ウルトラソフトタイヤでのロングランは、サインツJr.同様非常に優れたものだった。

 ドライバーもチームも、この日の走行が非常にポジティブだったと、コメントを残しており、一気に”台風の目”にのし上がってきても、決しておかしくはない。

 ただ、そのトロロッソには大きな弱点がありそうだ。それは、デグラデーションである。前述の通り、素晴らしいペースで走り始めたものの、ウルトラソフトタイヤでは4周ほどでラップタイムが1秒ほど落ちている。ハミルトンが5周で0.7秒程度で下げ止まっているのと比べれば、その大きさが分かろうというもの。今季はタイヤが変わったことでデグラデーションが全体的に小さくなっていると言われているが、彼らとしてはしっかり労わることが重要になりそうだ。しかしその反面、デグラデーションさえ克服することができれば、相当なパフォーマンスを秘めているかもしれない。

初日苦しんだレッドブルとウイリアムズ

 レッドブルは初日苦労した。ダニエル・リカルドは、午後のセッティングを誤ったと示唆しているが、デグラデーションこそメルセデスやトロロッソ、フェラーリなどと比べると小さいものの、1分29秒台前半に入れるのがやっとというところだった。チームメイトのマックス・フェルスタッペンはロングランを行うことができず……戦前の期待感から比べると、期待外れという印象だ。初日、フリー走行2回目の段階では、フォースインディアやハースと同等のペースといったところ。ルノーのニコ・ヒュルケンベルグも同じようなペースで走ったが、彼はこの時、今回持ち込まれたタイヤの中で最も硬いソフトタイヤを履いており、実際にはさらに良いペースで走行できる可能性もある。

 オフシーズンテストで好調だったウイリアムズは、フェリペ・マッサがトラブルでストップしてしまったため、ロングランを行ったのは新人のランス・ストロールのみ。そのストロールのロングランは、ザウバーと同等だった。マクラーレンのストフェル・バンドーンは、そのザウバーから若干遅れるペースであった。

 フリー走行2回目のロングラン結果からすれば、テストで言われていた勢力図とは、若干異なっているように見えた。その中でも特にメルセデスとトロロッソが予想以上の、レッドブルやウイリアムズが予想以下のパフォーマンスとなっているようだ。ただ、冒頭にも申し上げた通り、これはあくまで初日FP2を見た印象。2日目には様相が一変してくる可能性もある。さて、一体どうなってくるのか? 2日目の結果も注視していただきたい。

 F1開幕戦オーストラリアGPの2日目、フリー走行3回目は、日本時間の25日12時から行われる。

【関連ニュース】

【F1】ホンダ長谷川氏「燃焼効率を上げた改良型PUの完成は2カ月後」

【F1】「メディアは僕らの問題を誇張して騒いでいただけだ」とアロンソ

【F1】フェルスタッペン「今のレッドブルは少し遅れている」

【F1】ベッテル「今朝はトラブルがあった。でも十分に改善できる」

【F1コメントライブ】F1オーストラリアGP予選は25日15時スタート!

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ F1
イベント名 オーストラリアGP
サーキット Melbourne Grand Prix Circuit
記事タイプ 速報ニュース