F1技術分析:フェラーリの”ミラー”の効果は? リヤには謎のトンネルも

F1のトップチームは、1回目のバルセロナテストで様々なテストを行っていた。その技術をmotorsport.comが分析する。

 F1各チームは、先週行われた1回目のバルセロナテストでマシンの各部をチェックし、6日から始まっている2回目のテストからいよいよパフォーマンスを追求しセットアップを行っていくことだろう。

 それでも、F1チームは1回目のテストの段階から様々なアイデアをテストしている。motorsport.comではメルセデスやフェラーリ、レッドブルというビッグ3チームが、1回目のバルセロナテストで試したアイデアを分析していく。今回紹介するのはフェラーリだ。

 フェラーリのニューマシンSF71Hには、他の多くのチームとは一線を画す素晴らしい特徴がいくつか見受けられる。

 そのひとつが、非常の独創的で革新的なデザインの”ウイング・ミラー”だ。このデザインはレギュレーションを解釈する上で、フェラーリがどれほど限界まで”攻めて”いるかという良い例でもある。

Ferrari SF71H side pods
フェラーリ SF71Hのサイドポッド図。ミラーを抜けた気流は、周辺の気流を整流しながら吸気口へ

Photo by: Giorgio Piola

 このミラーにはダクトが設けられており、ミラー前面に当たった走行風がダクトを通って裏側に抜けるようにデザインされている。

 走行風が当たって発生する乱気流を抑える以外にも、このミラーには目的があると思われる。それは、ミラー後方にあるサイドポッド上面を流れる空気流を改善しながら、サイドポッドに設けられた吸気口に気流を導くという役割だ。

 現在、ほとんどのチームがこのミラーのデザインに注目しており、自分たちのマシンに導入した際に効果があるかどうかを評価しているところだろう。

 フェラーリのようにサイドポッド上面に吸気口を備えているチームはないが、このミラーを導入することでこのエリアの空気抵抗を減らすことはできるはずだ。

Ferrari SF71H diffuser
フェラーリ SF71Hのディフューザー。白矢印部分の囲いがトンネルを形成

Photo by: Giorgio Piola

 もうひとつ、SF71Hのマシン後部に斬新で興味深いポイントが存在している。それはマシンのリヤ部分。ブレーキランプを含むリヤの衝撃吸収構造の両脇に、一種のトンネルを作り出す囲いが形成されているのだ。

 現段階では、この開口部が上部の冷却口と内部で繋がっており、SF71Hの冷却能力を上げているのか、それともそれ以上の空気力学的な効果があるのかは不明だ。

 このトンネル下のフロアは凹形状をしており、エンジンを始動するためのスターターモーターへアクセスするための穴が開けられている。

Ferrari SF70H floor-starter hole
フェラーリの昨年型マシンSF70Hのフロア。白矢印がスターターモーターへのアクセスホール

Photo by: Mark Sutton

 フェラーリのデザイナーたちは、サイドポッド周辺からリヤへ達した気流が突然フロアに流れ込むことでパフォーマンスに悪影響を与えていることを発見し、その改善方法としてこのトンネルが導入された可能性が高いと考えられる。

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シリーズ F1
記事タイプ 速報ニュース