『F1』で働くためには何が必要か?:モータースポーツの仕事の仕方

F1は、コース外でも激しい競争が繰り広げられている世界だ。そんな厳しい業界で仕事を見つけるためにはどうしたらいいのだろうか。

 大多数の人にとっては、手が届かないと感じるかもしれないが、情熱とハードワーク、そして少しの運があれば、最終的に誰でもF1での仕事という目標を達成することができる。

 しかし、F1で働くためには実際に何が必要なのか。ある空気力学エンジニア(エアロダイナミシスト)に聞いた。

ーーどのようにF1に入ったのですか?

 PhD(博士課程)の時に、当時あるチームの裏方で働いていた私の友人に連絡を取った。そしてチームに、学生のために何らかのインターンシップをやっているかどうか尋ねたんだ。私は履歴書を提出し、それが空気力学部門のトップに送られた。

 それから面接を受け、数カ月後にはエアロ部門で無給の夏季インターンシップを始めることができた。もっとも難しいステップは、F1に入ることだ。あなたが適切な人物を知っていれば、それが少し楽になることがある。

ーーF1で働いている間、あなたにとって最大の課題はなんでしたか?

 仕事自体が大きなチャレンジだ。しかしもし何かひとつを選ぶ必要があるとするなら、それはパフォーマンスを見つけ出そうとする日々の挑戦だ。私たちひとりひとりがマシンの特定のエリアを担当していて、短期間で目標をクリアしていかなければならない。

 だけどそれが、このスポーツの美しさでもある。マシンを改善し、もっと多くのパフォーマンスを引き出すために、自分自身を毎日追い込んでいる。ベッドに横たわってもまだ『どうやったらデザインを改善できるか?』と考えているのは珍しいことではない。自分の頭の中の考えを分析し、前進するための方法を決定するんだ。

ーーF1で働きたいと思っている人に、どのようなアドバイスを送りますか?

 まず最初に基礎を学ぶこと。それから頑張り続けること、経験を積むこと、あきらめないことだ。F1の世界に入るのは決して簡単なことではないので、他の業界におけるチャンスも常に探していくべきだ。自動車業界や航空宇宙産業では、非常に良い経験が得られるだろう。頑張り続ければ、ある時点でチャンスが訪れる。

 そして、最終的に自分の助けになってくれる人物を知り、情報網を築くことも重要だ。最近は、『LinkedIn』(ビジネス特化型SNS)は就職の機会に非常に役立つ。しかし、F1は9時〜17時の仕事などではなく、成功するためには多くの犠牲が必要だということを心に留めておいてもらいたい。

ーーF1で働いていてベストな瞬間はどんな時ですか?

 コンピューターで自分がデザインしたものが、数週間後にトラックを走っているのがベストだ。

ーー現代のF1において、出世やキャリアアップは可能ですか?

 それは可能だが、ほとんどの仕事はパフォーマンスや経験、タイミング、そしてもちろん時にチーム内の政治に依存する。F1は競争が激しい環境であり、我々みんながより高みを目指している。しかし当然、チーム内の人間すべてがそうなることはできない。それが、周り(他のチーム)への移籍を検討する理由だ。

 チーム内でキャリアアップできない場合、最も一般的な方法のひとつがチームを変えることだ。私は辛抱強く、一生懸命働くべきだと言わざるを得ない。

ーーモータースポーツ業界で働く上で、この先どうなっていきたいですか?

 私はF1に留まり、自分に何が成し遂げられるか見たい。まだまだ学習の日々が続いているし、もっと多くの経験が必要だ。もちろん昇進するにつれて責任は増していくが、私の目標は素晴らしいチームリーダーとして、長期的にチームを引っ張ることだ。

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シリーズ F1
記事タイプ 特殊機能