【F1】アクティブサス復活へ。規則解釈の混乱に最適な解決策!?

多くのF1チームが、アクティブサスペンションを復活させることこそ、サスペンションシステムに関する混乱を解決する手法だと考えているようだ・

 FIA(国際自動車連盟)は、2月27日からバルセロナで始まる合同テストの前に、現在のサスペンションに関する規制を明確化するとしていた。これはフェラーリが、空力効果を手助けする可能性のあるサスペンションシステムの取り扱いについて、FIAに質問を投げかけたことに端を発する。問題が表面化して以降、サスペンションシステムに関する議論が続いている。

 この議論の結果、アクティブサスペンションを復活させる案が、マクラーレンによって提出された文書に基づき、検討されているということが、motorsport.comの取材で分かった。そして、多くのチームがこれに同意する姿勢を見せているという。

 アクティブサスペンションは、油圧などでサスペンションを動的にコントロールし、マシンの車高を最適化するシステムだ。1992年のウイリアムズがこれを武器に圧倒的な強さを発揮し、マクラーレン、フェラーリ、ベネトンらもこれに追従。一気にスタンダード化することとなった。しかしこのシステムの開発には多額の費用がかかり、特に中小のチームの財政を圧迫。最終的には”可動空力パーツ”に当たるとして、1994年以降は使用が禁止されていた。

 アクティブサスペンションの復活についてチームとFIAが合意に至ったとしても、それが施行されるのは、その影響を考慮すれば早くて2018年以降ということになるだろう。

 1990年初頭にアクティブサスペンションが流行した際には、前述の通りシステムに多額のコストがかかった。これについては、アクチュエーターを標準化することで、過当競争を防止することができるとしている。さらにこの提案によれば、アクティブサスペンションが、「F1に21世紀をもたらす」と、技術進歩の面でもメリットがあると主張している。

 現在のサスペンション論争に終止符を打つためには、4つの選択肢があるとみられる。そのひとつが、このアクティブサスペンション復活案で、2014年にメルセデスが提案した、マシンの上下運動やロールを電子的にコントロールすることができる4チャンネルシステムが、そのベースになっている。

 2つ目の選択肢は、空力性能に影響を及ぼすように設計された、パッシブ式のシステムを防止するための、サスペンション規制の強化だ。これは、アクティブサスペンションに類似したシステムの使用について”調査”を求めたフェラーリの提案に基づくもの。この解決策を採用するならば、空力面を規定したテクニカルレギュレーションの第3条14項を修正する必要が生じる。

 第3の選択肢は、空力面を規定したレギュレーションから、サスペンションシステムに関する条文を削除することだ。これにより、空力性能を制御するよう設計されたパッシブ式サスペンションの使用が完全に合法化されるため、FRIC(フリック/前後左右のサスペンションを油圧ラインで繋ぎ、姿勢をコントロールするシステム)のようなシステムが多用されることになるだろう。しかしシステムの合法性に関する疑問を排除することができるものの開発の自由度が増すため、コストが著しく高額になるという懸念がある。

 最終的な選択肢は、現状の規制を維持することである。しかし、チームに規則を順守させるためにFIAはより多くのチェックを行う必要に迫られ、さらにチームはサスペンションの設計について説明する資料の提出を求められることになるだろう。

 これら4つの選択肢が、今年のレギュレーションに関する解釈、そして2018年に向けた広範囲の変化の可能性についての、議論のベースとなるだろう。

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シリーズ F1
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