【F1】アロンソ新型”スペック3”のエンジン投入。その効果を確認
アロンソはアゼルバイジャンGPの初日に新型のエンジンを投入。そのパワーアップが確認された。FP2のトラブルはギヤボックスだった。








アゼルバイジャンGPの初日、マクラーレンのフェルナンド・アロンソのマシンに搭載されていた内燃エンジン(ICE)は、アップグレードされた”スペック3”と呼ばれるものだったようだ。
フリー走行2回目でアロンソのマシンは、リヤから白煙を上げコース脇にストップした。アロンソは無線で「エンジントラブル!」と訴え、マシンを降りる時にはヘッドレストを放り投げるなど、怒りを露わにした。しかし、実際にはギヤボックスに起因するトラブルだった。
この時アロンソが搭載していたICEは、アップデートが施された”スペック3”と呼ばれるものだったとみられている。アロンソは6基目のターボチャージャー(TC)とMGU-Hを投入したため、今回15グリッド降格となることが決まっているが、これに併せて4基目のICEとMGU-Kも投入している。
この”スペック3”のICEは、ホンダが取り組んできた全てのアップグレード要素が含まれているわけではないとみられるが、その走行結果はエンジニアを勇気付けるには十分なものだった。その成果は特に直線スピードに見られた。
このセッションでは、チームメイトのストフェル・バンドーンは”スペック2"のICEで走行していた。ふたりのドライバーが同じダウンフォースレベルで走らせると、アロンソはコントロールラインで342km/hの最高速を記録。一方のバンドーンが319km/hだったのに比べると、その速度差は明らかだ。
フォースインディアのエステバン・オコンが記録したこのセッションでの最速記録は354km/hであり、その差がかなり縮まっていることがわかる。
一定の効果を見ることができた”スペック3”のICEだが、アロンソは土曜日以降、旧型のスペック2に戻すという。前述の通り今回のアロンソは15グリッド降格のペナルティを受けることが決まっているため、無駄に走行距離を重ねたくないのだ。とはいえ今回走行したことで、信頼性の問題をチェックすることもできるだろう。
このスペック3は、次戦オーストリアGPから、本格的に投入されることになるようだ。
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アゼルバイジャンGP |
ロケーション | バクー・シティ・サーキット |
ドライバー | フェルナンド アロンソ |
チーム | マクラーレン |
執筆者 | Jonathan Noble |