【F1】「カーナンバーが見えない」フォースインディアに罰金刑下る
見えやすいようにすることを求められたF1マシンのカーナンバー。フォースインディアはこれを遵守していないとして、執行猶予付き罰金刑が科せられた。







ロシアGP前にFIAは、マシンに表示されるカーナンバーとドライバー名を大型化し、映像や観客席から見えやすい位置に表示することを各F1チームに対して求めた。そしてこの通達は、スペインGPから適応されることとなっていた。
そのためカタルニア・サーキットに持ち込まれた各マシンは、カーナンバーのサイズが大きくなり、シャークフィンなどにドライバー名がハッキリと表示された。
フォースインディアも大型化されたカーナンバーをノーズとサイドポンツーンに表示したが、その位置は見えにくいとして、2万5000ユーロ(約310万円)の罰金が科されることとなった。
フォースインディアがカーナンバーを貼った位置は、モノコックのコクピット前方部及びサイドポンツーンの上面だ。これらの位置は、高い位置からは見えやすいものの、マシンを同じ高さから見るとほとんど判別は不可能。そのため、FIAは罰金を命じたというわけだ。
しかし、この処分が下ったのはレース後。つまり、木曜日の車検で指摘されることはなかっただけではなく、週末を通じてもそれを咎める声はなかったという。さらにフォースインディア側に故意に見えにくい位置に貼ろうとする意図がないこと、今後の修正について協力的な姿勢を見せたこと……などの理由で、FIAは12カ月の執行猶予処分とした。
フォースインディアのスポーティング・ディレクターであるアンディ・スティーブンソンによれば、チームはロシアGPの際にその意向をFIA示し、同意を得ていたという。その上、週末を通じて何の指摘もなかったことについて、混乱していると語った。
「我々は間違いなく、コンプライアンスを遵守していると考えていた。我々はソチでFIAに意向を示したし、その時は何の質問もなかった」
「我々は基準に沿っていると信じていた。レース後まで誰も指摘してくれなかったからだ。だから、我々は少し混乱している。車検の担当者は、木曜日にマシンのカーナンバーを確認した。策定された新しいガイドラインは、我々が求めるほど明確ではないかもしれない」
問題解決について最大限の協力をすると約束するフォースインディア。しかし、彼らには問題があるという。それはすでにシャークフィンのスペースが、既にスポンサーに販売されているからだ。
「我々の問題は、スポンサーとの契約を結んでいるということだ」
さらに”カーナンバーとドライバー名”を入れること自体は規則(スポーティングレギュレーション)で規定されているものの、サイズを大きくすることについては”要請”でという立ち位置にあるという。これも、対スポンサーとの話し合いを難しくしているようだ。
「ルールや規則が変更されたわけではない場合、我々は契約に違反することができない」
フォースインディアは今週、実車を使ってのフィルミングデー(PR用の動画などを撮影するための走行)を行う予定であり、その場で修正版の”見た目”も確認するとしている。
「映像を見て、できるだけ多くの角度から、よく見えるようにしようとしている」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | スペインGP |
ロケーション | サーキット・デ・カタルニア |
チーム | フォースインディア |
執筆者 | Adam Cooper |