【F1】グロージャン、ネガティブな無線を放送されるのは「うんざり」
ハースのロマン・グロージャンは、彼の批判的な無線通信ばかりが国際映像に取り上げられることに「うんざりしている」と語る。











ハースのロマン・グロージャンは、アゼルバイジャンGPのフリー走行や予選でブレーキの問題に悩まされた。結果、彼は16番グリッドを確保。チームメイトであるケビン・マグヌッセンの4つ後方のグリッドから決勝レースをスタートすることとなった。
グロージャンはブレーキに関する問題やロックアップが発生する度に、無線でチームを罵った。この交信は度々国際映像に取り上げられ、全世界に発信されたが、グロージャンはこの状況に不満を持っている。彼の無線ばかりが配信されることで、世界中のファンの彼に対する印象が”嫌なモノ”となることを懸念しているのだ。
チームとの無線交信が注目されていることをどう感じるかと尋ねられたグロージャンはmotorsport.comに対し、次のように答えた。
「僕はそれにとてもうんざりしているんだ」
「誰もがチームラジオで何らかのことを言っている。僕がラジオで話している時はチームに向けてだけ喋っているのであって、外の世界に向けたモノではない。リヤがロックしたり、フロントがロックしたりというのは、僕らの内部的な問題だ」
「僕は他の人たちより多く放送されてきた。他の人だって(無線で)罵っているはずなのに……。だから僕は満足できないね」
「ちょっと不公平だと感じるし、僕はそれにはもううんざりだよ」
2016年、ハースでの最初のシーズン中にグロージャンは、チームとのコミュニケーションについて「もう少し静かにする」と語っていた。なぜなら彼は、誤解されてしまう可能性があることを懸念したのだ。
1年後の今シーズンも、彼は無線交信を減らそうと今も努力しているという。しかし、引き続きブレーキの問題に悩まされ続けている現状は”滑稽”だとして、世界中に発信され続けていると考えている。
「僕は僕の人間性と対峙することもできる。これまでそうしようとしてきたが、それは本当の意味で僕が求めているモノではない」
そう彼は言った。
「僕はそうしてきたし、もっとやらなきゃいけない……しかし、分からないんだ」
「1年半ずっとだから、滑稽に映るだろう。しかし、すぐに改善すべきだ」
我々以上に彼のことを知る人はいない
チーム代表のギュンター・シュタイナーは、グロージャンのラジオでの暴言は問題ないと語った。そしてグロージャンの無線ばかりが放送されることに対し、次のように冗談を交えて語った。
「我々はロマンがラジオに出るまで待っている。でも、それが人気になって、彼らは待ちきれないみたいだね」
そう語るシュタイナーは次のように続けた。
「しかしポジティブな面を考えれば、彼らはいつもロマンのことを放送してくれているということにもなる。それは悪いことだろうか? それともいいことだろうか? 私には分からないが、実に奇妙な状況だ」
「真実は、誰も我々が知っているほど、彼のことを知らないということだ。彼はあの後、『やあみんな、ゴメン! 僕は良い予選にすることができなかった。しかしこれ以上のことはできなかった』と言うんだ」
「誰か一人に対して無礼な振る舞いをしない限り大丈夫だ。ただ私の考えでは、個人的な話になってしまうと、それはもう良くはない」
「彼は誰かひとりを攻撃するようなことはない。誰かとエキサイティングしてしまった時には、私は『それで十分だ』と言う。しかし、彼は誰かについでではなく、今彼に起こっていることについて不満を抱いているんだ」
「彼にはそれを避けることができたのだろうか? そして、その方が彼にとって良いのだろうか? 多分、答えは”イエス”だろう。しかし、それは彼が決めることだ。彼もひとりの人間だ。だからそのことについて私が判断を下すことはない」
「個人的に誰かを侮辱しない限り、大丈夫だと思う」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アゼルバイジャンGP |
ロケーション | バクー・シティ・サーキット |
ドライバー | ロマン グロージャン |
チーム | ハースF1チーム |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |