【F1】グロージャン「ロータス離脱後、マシンを譲りたくないと思った」
ロータス時代は多くのレースでFP1の走行を行えなかったグロージャンだが、移籍後はマシンを譲りたくなかったようだ。









フェラーリのサードドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィは、イギリスGP以降、ハースからフリー走行に出走する。そして、そのほとんどでマグヌッセンのマシンを使用する予定だ。この状況についてマグヌッセンは、自身とグロージャンの契約内容に違いがあったことを知らなかったと話した。
ジョビナッツィは、今後7レースでFP1に出走することが決まっており、そのうちの6回はマグヌッセンのマシンを使用することになっている。
ひとりのドライバーがシートを明け渡すという状況に立たされるのは珍しいことではないが、たいていの場合チームは、ふたりのドライバーが交互にシートを明け渡して負担を分割できるように計らうものである。
グロージャンは自身のシートを明け渡さないことを確約した契約を保持している。しかし彼はシートを譲る義務がないにもかかわらず、1回のFP1でそれを行うことに同意した。
彼は、「2015年に僕が新しい契約にサインした時に決められていたことだ」と話した。
「過去のことから学んだよ! 何があったのかは話せないけど、基本的にはロータスを離脱した後、これ以上はマシンを譲りたくないと思った」
「ギュンター(シュタイナー/チーム代表)は、誰かにシートを譲ることを厭わないかと僕に尋ねてきたので、僕はイエスと答えた。チームにとっても、確実に一貫性を持って、マシンを開発できることは良いことだと思った」
一方自身でチームとの交渉を行ったマグヌッセンは、ふたりのドライバーは同じ契約を結んでいると考えていた。また、この状況を心配しすぎてはいないと話した。
「(FP1でマシンを明け渡すことは)僕がオファーを受けた契約の中にあったことだ。もう一方の契約がこうなっているなんて知らなかった! 同じ契約だと思っていたから、"心配ない"と言ったんだ。大きなことではないけど」
「ロマンは以前のチームで、金曜日のシートを毎回譲るというひどい経験をしてきた。それなら、この点に関しては僕以上に厳しかったと思う」
「チームは彼にもこのことをオファーしたし、僕たちふたりに同じ契約をオファーした。でも彼は金曜日のことについてはきつく言ったんだろう。前にひどい経験をしているからね。僕は心配していなかった」
「パーフェクトな状況ではないし、ベストな方法ではないけど、これについては過度に心配はしていない。FP1で走れない分の埋め合わせをするだけだ」
また彼は来年の契約も保持しているからといって、今の状況にリラックスしているわけではないという。
「僕の契約が何年残っていようと、僕はベストなペフォーマンスを発揮したい。不満を言う理由はない」
「そういうことだ。僕は自分自身でこの契約を締結したし、チームとも話をしてきた」
グロージャンは、FP1を走れないことの代償として、走行時間がより必要になり、レースウィークの初めにマシンのセットアップを決めることが難しくなることに繋がると話した。
なおグロージャンはロータスに所属していた2015年、全19レースのうち13レースでFP1のシートを譲っていた。
「例えば、2015年は(ジョリオン)パーマーにかなりの回数FP1でシートを明け渡した。マシンのベースはかなり良かったので、それほど多くの問題も起こらなかった」
「マシンがもっとトリッキーだったり、マシンの基準を見つけられなかったりすると、シートを譲るのは理想的な状況とは言えない。でもチームとして、時にはやらなければいけないこともある」
「パフォーマンスに関する物事の点から見ると、パーフェクトではない。でも僕たちにいくらかアドバンテージがあるかもしれない」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ケビン マグヌッセン , ロマン グロージャン |
チーム | ハースF1チーム |
執筆者 | Adam Cooper |