【F1】ダンパーのトラブルが、マッサから2008年以来の勝利を奪った!?
ウイリアムズのパディ・ロウは、リヤサスペンションのトラブルがなければ、アゼルバイジャンGPをマッサが勝っていたはずと考えている。





大荒れとなったアゼルバイジャンGP。ウイリアムズのフェリペ・マッサは9番手スタートだったにもかかわらず、コース上に多量のデブリが落ちていたことでレースが中断されるまでに、3番手までそのポジションを上げていた。
しかしレースが再開された際、マッサは結果的にこのレースを制することとなるレッドブルのダニエル・リカルドにオーバーテイクされ、その後急激にポジションを落としていった。マッサのリヤサスペンションには、トラブルが発生していたのだ。
ウイリアムズのテクニカルチーフであるパディ・ロウは、次のように説明する。
「ダンパーシステムの一部のパーツに問題があり、リヤサスペンションがロックしてしまった。同様に、リヤの車高も高い位置で固定されてしまった。そのため、完全な前傾姿勢となってしまったんだ」
「再スタートの時には、ダニエルに非常に接近していた。しかし実際には、フェリペのマシンの問題は、マシンはピットレーンを離れた時から存在していた」
「遡って見てみれば、その問題は赤旗の前のインラップで発生していた。しかし、我々はデータからそれを見つけることはできなかった」
「とにかく、赤旗の間にそれを修正することはできなかった」
「フェリペにはもうペースがなかったので、ダニエルはターン1で追いつくことができたんだ」
ロウは、もし問題が発生しなければ、マッサが2008年のブラジルGP以来の勝利を収めていたはずだと考えている。
「ルイス(ハミルトン)にはヘッドレストの問題が発生した。そしてセバスチャン(ベッテル)はペナルティを受けた」
そうロウは語る。
「それらを一緒にして考えれば、フェリペはレースをリードし、トップでフィニッシュしていた可能性がある」
「もちろん気懸りもある。残りのレース距離はまだ長かったし、すでに多くのマシンが脱落していた。しかし、フェリペにはポジションをキープするだけのパフォーマンスがあったんだ」
マッサは前戦カナダGPでも、スタート直後にトロロッソのカルロス・サインツJr.に追突されたことで、リタイアに追い込まれている。つまり、2戦連続でのリタイアになったということだ。
「彼を責めることなどできない」
そうロウは語る。
「彼は常に限界でマシンを走らせる。彼のフィードバックは素晴らしいし、技術も、そして人格も素晴らしいんだ」
「彼は現時点で素晴らしい働きをしている。これ以上優れたことができるなんて、私には思えないよ」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アゼルバイジャンGP |
ロケーション | バクー・シティ・サーキット |
ドライバー | フェリペ マッサ |
チーム | ウイリアムズ |
執筆者 | Lawrence Barretto |