【F1】トト・ウルフ「ハミルトンとの会話が関係改善に役立った」

トト・ウルフは、シーズンオフの間に自宅でハミルトンと個人的に会話をしたことで、彼とチームの関係性を改善できたという。

 メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは、昨シーズン終了後に、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を自宅に招いて話し合いをしたことが、チームとハミルトンとの関係を立て直すことに役立ったと語った。

 2016年、メルセデスのルイス・ハミルトンとチーム代表のトト・ウルフは何度も厳しい時間を過ごしてきた。昨シーズン、自身のメカニックと当時のチームメイトであったニコ・ロズベルグのメカニックを入れ替えたこともあった。またマレーシアGPでは、ハミルトンのマシンにエンジントラブルが起きたことにより、フラストレーションを抱えた。

 シーズン終了後、ハミルトンはオックスフォードにあるウルフの自宅を訪れ、そこでウルフと個人的な会話を交わしたという。

 その後ハミルトンはソーシャルメディアを通じて、チャンピオンを逃したシーズンを経験した後、ウルフと会話をしてみてどれほど"驚いた"かを明かした。

 ウルフは、ハミルトンとメルセデスの関係がどう改善されたのかについてようやく口を開き、この話し合いが表面下でくすぶっていた問題解決のためにも重要なものだったと話した。

 motorsport.comの独占インタビューでウルフは、「ふたりのドライバーの間に緊張が生まれると、時折誰も口をきかなくなってしまったり、物事が話し合われなかったことがあった」と語った。

「シーズン終了後には良い雰囲気だった。フラストレーションも、話し合われなかったトピックも含めてそれらを分析し、実際に何が起きていたのかを解明するために、すべてのことをテーブルの上に出すことができた」

「誰が100%正しくて、100%間違っているのか、という究極の真実はない。だからそうなってしまった理由を見つけ出すことがとても重要だった」

 またハミルトンとの話し合いが、ここ数年はウルフとハミルトンが別々のやり方で物事をこなしてきたということを浮き彫りにしたようだ。しかし彼は、チームとドライバーがチャンピオンシップを争っている時には、こういうことが起きるのは予想の範囲内だという。

 ウルフは、「これは学んでいかなければいけないことだ」と話した。

「ひとりのドライバーに対して、チームが望んでいる結果を出せるような野心のあるドライバーになることと、団結した"ロボット"になることを同時に期待することはできない」

「ニコとルイスは、そういう考えの後ろでとても大きな努力をし、メルセデスというブランドやそれに関わる全ての人々を代表しているということを理解していた。もちろん、これはバルテリ(ボッタス)も同じことだ」

「しかしレーシングドライバーのDNAがあれば、ドライバーは自分で成長過程を形作ることができる。だからこの4年間、我々はアライメント(調整)の必要のない非常に珍しい状況だった」

「"タラレバ"だが、我々がもっとうまくできただろうと思うこともある。ドライバーをひとりの人間として認識し育てることが重要だ」

 しかしウルフは、ロズベルグとハミルトンの競争がチームを分断することもなく、このふたりのペアを統制できたことを誇りに思っているという。

「なんとか、チームという組織としてやってこれた」とウルフは話した。

「我々にはふたりのドライバーがいて、彼らは互いにプッシュし合っていた。我々のこともプッシュしてくれたし、我々が彼らをプッシュしたこともあった。チームにとってはとても良い状況だった」

「アップダウンもあったし、難しい議論もあった。でもとても良い時間を過ごした。非常に成功したし、良好な関係を保てた」

ボッタスの加入がチームの助けに

 ウルフは、ボッタスの加入がチーム状況をリセットする助けになったと話した。

「完全に新しい原動力だった」とウルフは言う。

「テストの時も、チームのブリーフィングでもその原動力を見てきた」

「しがらみはなかった。ふたりのドライバーの間にこれまでもそういうものはなかったし、ふたりのライバル関係はトラック上で見ることになる。それ以外のことには期待していない。ブリーフィングルームでも何も起こらないし、それはとても良いことだ。なぜなら、我々の頭上で何かを引き起こすことはないからだ」

 ボッタスとハミルトンがコース上でお互いに争うようになっても、両者の関係は強固なままであると思うか、と尋ねるとウルフは、「それを望んでいる。私のことを単純なヤツだと思うかもしれないが、それでも私はその関係が続くことを願っている」と話した。

「私は現実を見ている。厳しいと思う瞬間もあるだろう」

ベッテル加入の噂は「間違った解釈」

 ボッタスはメルセデスと1年契約を結んでおり、2018年もチームにとどまるためには結果を出し続ける必要がある。

 この状況より、メルセデスがフェラーリからセバスチャン・ベッテルを引き抜こうとしている噂も生まれたが、ウルフはこの噂は一部の人々が間違った方法で解釈したものだと主張した。

「(その噂は)文脈の外から引っ張ってきた引用のひとつだ」とウルフは言う。

「私が言ったのは、セバスチャンの人となりが気に入っているということだ。私は彼と非常にうまくやっている。全てのチームがセバスチャンのことを考えなくても、もしチームに空いている場所があれば、そういう愚かな考えも出てくるだろう。でもメルセデスにはそれを考慮するための場所はない」

「我々にはふたりのドライバーがいて、彼らを支援すると約束する。彼らに必要だと思った全てのサポートをしていくつもりだ」

「新しくチームに来たばかりで、チームメイトが現代のF1で最速ドライバーであるバルテリにそれが必要なのは明白だ。2018年やそれ以降のことは考えていない。それは優先事項リストの中でもかなり下の方にある」

 またウルフは、ボッタスが2018年もチームにとどまるかどうかという判断を下す前に、彼にポテンシャルを示すための機会を与えるのを待つことができてよかったと話した。

「まだ期限は設けない。全てのことに落ち着いて取り掛かり、状況を判断するには5、6レース必要だ。でもまだそのラインには到達していない……今の状況を年齢で例えると、生後3カ月といったところだ」

【関連ニュース】

【F1】ハミルトン、タイトルを”渇望”「ベッテルはロズベルグより難敵」

【F1】ハミルトン「フェラーリの速さが”見せかけ”だなんて言ってない」

【F1】ボッタス「メルセデスでのキャリアは”良いスタート”を切れた」

【F1】王者メルセデス加入のボッタス「僕は”ナンバー2”にはならない」

【F1】ハミルトン「”駆け引き”がないボッタスはベストなチームメイト」

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ F1
ドライバー ルイス ハミルトン
チーム メルセデス
記事タイプ インタビュー