【F1】ハミルトンとボッタスの協力関係は”期待以上”とメルセデス代表
メルセデスのチーム代表トト・ウルフは、ハミルトンとボッタスの協力関係が、これまでのところ期待以上に機能していると語った。











2014年にV6ターボ&ハイブリッドの”パワーユニット”が導入されてからの3年間、F1を支配してきたメルセデスは、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの関係が次第に悪化していくことに対処しなければならなかった。
しかし、昨年末にロズベルグが電撃引退を発表し、代わりにバルテリ・ボッタスがチームに加入。ライバルであるフェラーリが復活したことでドライバーふたりにとって共通の敵が現れ、チーム内の緊迫した雰囲気は払拭された。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、今シーズンこれまで、ハミルトンと僅差の争いをしているボッタスを賞賛し、彼の予選結果については”グリッド上で最も速いドライバーに対抗する、力強い結果”だと評した。
「バルテリは、我々の期待に応えるパフォーマンスを見せている。彼をチームに連れてくる時、彼の能力についてはよく知っていた」とウルフは付け加えた。
「コース上の彼は我々の期待に応えてきたし、毎レース良くなっていて進歩している。それは非常に良いことだ」
「しかし、我々の予想を超えていたのは、ドライバーふたりの協力関係だ」
「彼らは仲が良く、お互いを尊重している。コースの上でも、コース外でもね。非常に正直な関係だ」
ボッタスは、バーレーンGPでハミルトンを前に行かせるようにとのチームオーダーに従い、ハンガリーGPでもチームオーダー通り、ハミルトンとポジションをチェンジした。
一方のハミルトンも、フェラーリ勢をオーバーテイクできなければ順位を戻すというチームとの約束通り、ハンガリーGPファイナルラップの最終コーナーで、ボッタスに順位を返した。
「バルテリとルイスの個人的な関係は、ニコとルイスのそれとは全く違う」とウルフは語った。
「仕事上の関係はひときわ優れており、それがチーム内の活力にも引き継がれている。ドライバーふたりの関係というのは、チームのみんなに良い意味でも悪い意味でも影響を与えるものだ」
2017年のF1は大きくレギュレーションが変わった上、ロズベルグの突然の引退や、技術部門のトップがパディ・ロウ(ウイリアムズに移籍)から元フェラーリのジェームス・アリソンに変わったこともあり、今シーズンに向けての準備は簡単ではなかったと、ウルフは振り返った。
そして、これまでの3年間のようにF1を支配できていないが、チームは今シーズンのチャレンジに上手く対応できていると彼は感じているようだ。
「確かに混乱する要因はあったが、ネガティブではなかった」とウルフは述べた。
「私は、チームのパフォーマンスに満足している。もし、シーズンの開幕前に(夏休み前に)6勝と8つのポールポジションを獲得できると言われたとしても、それを受け入れただろう」
「しかし、結果は見た目よりもずっと難しいものだった。フェラーリとすごく僅差のレースをしていたからだ。バルセロナではセバスチャン(ベッテル)がルイスと近かったし、ソチとオーストリアではバルテリのすぐ背後にいた」
「大体において、私はこの結果を良しとしている。非常に多くの変更があったことを考えるとね。このような大きなレギュレーション変更があった時に、競争力を保つのがどれだけ大変なことか、我々にはわかっていた」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ルイス ハミルトン , バルテリ ボッタス |
執筆者 | Adam Cooper |