ハースF1チームのオーナーであるジーン・ハースは、トップ3チームとのパフォーマンス差に”本当に落胆している”と認めた。
昨シーズンからF1に参戦しているハースF1チームは、今シーズンここまでのレースで29ポイントを獲得し、コンストラクターズランキングで7位につけている。ロマン・グロージャンがオーストリアGPで6位に入ったのが、チームにとって今年のベストリザルトだ。
オーストリアでは、グロージャンが直接のライバルである中団チームを倒したにもかかわらず、優勝したメルセデスのバルテリ・ボッタスからは1分以上遅れてのフィニッシュだった。また、予選ではボッタスのタイムより1.2秒以上遅かった。
ハースのこれまでの戦いを評価するようにジーン・ハースに求めると、彼は落胆したように、メルセデスやフェラーリ、レッドブルが”何光年も”先に行っていることを認めた。
「我々は今、ふたりの良いドライバーを揃えており、どちらもポイントを獲得している。マシンもとても良い」と、彼はmotorsport.comに語った。
「しかし、我々が直面している本当の問題は、最速のマシンからラップあたり1~2秒遅れているという事実だ。率直に言って、我々も最先端の技術を用いていると思うのだが、大きく離されているのが理解できない」
「トップの3チーム以外は、みんなが”同じボート”に乗っている。私から見て、それがおそらく目に見える最大の問題だと思う。上位3チームは、それ以外のチームよりも何光年も先を行っているんだ」
「彼らは独自でエンジンやトランスミッション、シャシーを開発するチームでもある。だから、本質的なメリットがある」
「どうやってそれに打ち勝つ? 正直それに対する答えはない。そのことに本当に落胆している」
F1は”ジレンマ”に直面している
今シーズン、アゼルバイジャンGPでウイリアムズのランス・ストロールが3位に入った以外、表彰台はトップ3チームが独占している。ジーン・ハースは、上位3チームと他チームの大きな隔たりは、F1が今後取り組むべき重要な問題だと述べた。
「それはF1が直面しているジレンマだ」と彼は付け加えた。
「数チームが前にいて、それから大きな中団グループがある。中団の我々は非常に僅差だ。皆が1秒以内にいる」
「競争という立場で言うと、我々はみんな非常に平等だ。このグループから抜け出して、前に出るのに苦労している」
「3チーム以外に、誰にも勝つチャンスはないというのが現実だ。6位から20位まで、勝利するチャンスはない」
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