【F1】バーレーンGP FP2:ベッテル、僅差でボッタス抑え連続トップ
F1第3戦バーレーンGPのフリー走行2回目が行われ、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがフリー走行1回目に続きトップタイムをマークした。

4月14日(金)18時(日本時間15日0時)、F1第3戦バーレーンGPのフリー走行2回目(FP2)が行われ、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがFP1に続きトップタイムをマークした。
日も暮れ始めた時間帯でのセッションということもあり、FP1に比べて路面温度は10度以上下がり34度、気温は33度でセッションが開始された。
ロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンのハースコンビがソフトタイヤで早速ピットアウト。FP1でターボにトラブルが発生したキミ・ライコネン(フェラーリ)も早々にコースインを果たした。
ライコネンはインスタレーションラップを済ませピットインしたが、チームメイトに続いてコースに出ていたベッテルはそのままアタックへ。ソフトタイヤで1分32秒615をマークし、FP1のベストタイムをすぐに上回った。
セッション開始10分が経過し、メルセデスの2台がソフトタイヤで計測に向かった。バルテリ・ボッタスはセクター1でベッテルを上回ったがセクター2で遅れ、結局わずか1000分の1秒差でかろうじてトップに立った。一方のルイス・ハミルトンは、アタック中にミスがあったか、セクター2でアタックを中止した。
再度アタックを行ったハミルトンは1分32秒290でトップに立つが、ライコネンが1分32秒277をマークし、ハミルトンを0.013秒上回った。
この直後、トロロッソのカルロス・サインツJr.がターン11でマシンを止めた。マシンのリヤからは煙が出ており、車載消火器も使われた模様。これにより一時バーチャルセーフティカーが出たが、すぐに解除されている。
セッション開始30分を迎えようかという頃、ベッテルが最初にスーパーソフトタイヤを装着してコースイン。コース上にマシンが少ない状況で、丁寧にタイヤを暖めてアタックを行った。少々ミスがあるラップだったものの、1分31秒310をマークし、ソフトタイヤから約1秒タイムアップした。
ボッタスもスーパーソフトタイヤでアタックに向かい、セクター1でわずかにベッテルを上回るがまたしてもセクター2で遅れ、ベッテルから0.041秒遅れの2番手となった。
ハミルトンはトラフィックに引っかかり、4周走ったタイヤでタイムを更新。1分31秒594で3番手に入った。ライコネンも3周目のタイヤで1分31秒685で4番手となった。
レッドブルのダニエル・リカルドは、1発でアタックを決め1分31秒376をマーク。ベッテルから0.066秒差の3番手に浮上した。ライコネンは再びのアタックで自己ベストを更新し、4番手に浮上した。
スロー走行していたハミルトンの脇を通り過ぎたボッタスのマシンから、Tウイングが脱落するという場面もあった。脱落したTウイングの回収のため、一時イエローフラッグが振られた。
FP1でトラブルに見舞われマシンを止めたストフェル・バンドーン(マクラーレン)はパワーユニットを載せ替え、セッション残り47分の時点でコースインを果たした。
セッションが折り返しを過ぎ、ベッテルがユーズドのスーパーソフトタイヤでコースに出るが、セクター3で突然マシンがシャットダウンしてしまったようで、ピットレーン入り口に近いところでマシンを止めた。ロングランを行うところだったと見られるだけに、痛いタイムロスとなってしまった。
ピットレーンに戻ってきたベッテルの横を通り、ボッタスとハミルトンがユーズドのスーパーソフトタイヤを履いてピットアウト。ライコネンもスーパーソフトタイヤでロングランに向かった。
セッション残り26分にコースに戻ったベッテルは、ユーズドのソフトタイヤを装着し、ライコネンと走行プログラムを分けた。
ハミルトンとライコネンはほぼ同じペースで走行を重ねていった。ハミルトンはスーパーソフトタイヤを19周使った時点でピットインし、ユーズドのソフトタイヤに履き替えた。ライコネンは23周、ボッタスは24周でスーパーソフトタイヤでの走行を切り上げ、ソフトタイヤにスイッチした。
各車がロングランを行う中、セッションが終了。ベッテルはマシンが一度完全にシャットダウンしてしまうトラブルに見舞われたものの、FP1に続いてセッショントップタイムとなった。ボッタスは0.041秒差の僅差で2番手。リカルドは0.066秒差で3番手となった。
4番手ライコネン、5番手ハミルトンはクリアラップが取れず、タイヤのピークパフォーマンスを外した感があり、予選は接戦の予感が漂う。
6番手には、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグが入った。ウイリアムズのフェリペ・マッサの前、トップから0.573秒遅れという好位置であり、チームメイトの13番手ジョリオン・パーマーに約1秒の差をつけている。
8番手にとどまったレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、マシンのフロアに損傷があったようで、これを交換。ガレージで過ごす時間が長く、周回数も18周に終わった。9番手グロージャン、10番手にダニール・クビアト(トロロッソ)というトップ10。
マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが14番手、バンドーンは20番手に終わった。アロンソは31周をこなしたが、バンドーンはわずか8周しか走行できなかった。
トップ3チームはロングランペースも近く、決勝はオーバーテイクが難しいと予想されるため、予選はミスが許されない厳しい戦いになるであろう。
フリー走行3回目は、現地時間15時(日本時間21時)にスタートする。
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F1 2017 バーレーンGP フリー走行2回目 タイム結果
Cla | # | ドライバー | Chassis | エンジン | Laps | 時間 | ギャップ | インターバル | km/h |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ![]() | Ferrari | Ferrari | 29 | 1'31.310 | 213.374 | ||
2 | 77 | ![]() | Mercedes | Mercedes | 35 | 1'31.351 | 0.041 | 0.041 | 213.278 |
3 | 3 | ![]() | Red Bull | TAG | 28 | 1'31.376 | 0.066 | 0.025 | 213.220 |
4 | 7 | ![]() | Ferrari | Ferrari | 34 | 1'31.478 | 0.168 | 0.102 | 212.982 |
5 | 44 | ![]() | Mercedes | Mercedes | 35 | 1'31.594 | 0.284 | 0.116 | 212.712 |
6 | 27 | ![]() | Renault | Renault | 37 | 1'31.883 | 0.573 | 0.289 | 212.043 |
7 | 19 | ![]() | Williams | Mercedes | 37 | 1'32.079 | 0.769 | 0.196 | 211.592 |
8 | 33 | ![]() | Red Bull | TAG | 18 | 1'32.245 | 0.935 | 0.166 | 211.211 |
9 | 8 | ![]() | Haas | Ferrari | 34 | 1'32.505 | 1.195 | 0.260 | 210.617 |
10 | 26 | ![]() | Toro Rosso | Renault | 35 | 1'32.707 | 1.397 | 0.202 | 210.158 |
11 | 20 | ![]() | Haas | Ferrari | 33 | 1'32.854 | 1.544 | 0.147 | 209.826 |
12 | 31 | ![]() | Force India | Mercedes | 38 | 1'32.875 | 1.565 | 0.021 | 209.778 |
13 | 30 | ![]() | Renault | Renault | 38 | 1'32.876 | 1.566 | 0.001 | 209.776 |
14 | 14 | ![]() | McLaren | Honda | 31 | 1'32.897 | 1.587 | 0.021 | 209.729 |
15 | 11 | ![]() | Force India | Mercedes | 34 | 1'33.319 | 2.009 | 0.422 | 208.780 |
16 | 18 | ![]() | Williams | Mercedes | 36 | 1'33.361 | 2.051 | 0.042 | 208.686 |
17 | 9 | ![]() | Sauber | Ferrari | 34 | 1'33.944 | 2.634 | 0.583 | 207.391 |
18 | 55 | ![]() | Toro Rosso | Renault | 5 | 1'34.072 | 2.762 | 0.128 | 207.109 |
19 | 94 | ![]() | Sauber | Ferrari | 29 | 1'34.117 | 2.807 | 0.045 | 207.010 |
20 | 2 | ![]() | McLaren | Honda | 8 | 1'34.230 | 2.920 | 0.113 | 206.762 |
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | バーレーンGP |
ロケーション | バーレーン・インターナショナル・サーキット |
執筆者 | 松本 和己 |