【F1】ビルヌーブ「ストロールはよくやったが、批判は撤回しない」
ジャック・ビルヌーブは、バクーでのストロールの活躍は賞賛するも、以前批判したことを取り消すつもりはないと語った。










元F1チャンピオンのジャック・ビルヌーブは、かつてウイリアムズのランス・ストロールを批判した。ストロールはアゼルバイジャンGPで自身初の表彰台を獲得したが、それでもビルヌーブは、かつての批判を撤回することはないと語った。
フランスとイタリアのテレビ局でF1の解説を行っているビルヌーブは以前、同郷のストロールがチームメイトのフェリペ・マッサと比較して十分に仕事をしてしないと語り、母国カナダのメディアとファンを怒らせた。
アゼルバイジャンGP後、ビルヌーブはmotorsport.comに対し「カナダGPまでは、私はいつも彼の努力が足りないと言っていた」と話した。
「でも私は、彼は自分の仕事を達成しているとも話しているし、彼らが現実を見さえすれば、おそらくここでも彼は自分の仕事をこなすことができるはずだった」
「十分な働きをしていない時は、それを認めなければいけない。それだけだ。だからどうして人々がそんなに驚いているのかわからない。マッサのペースより1秒遅くても、"彼は素晴らしいドライバーだ"と言うこともできない」
またビルヌーブは、ストロールが母国レースであるカナダGPでトップ10フィニッシュを果たしたことは、彼にとって大きな自信になったと話し、バクーではミスのない走りをしたと認めた。
「モントリオールでポイントを獲得したことが彼の役に立った。彼はモントリオールでは速くなかったけど、彼の前を走るドライバーがいなくなったのでクリーンなところを走ることができて、ポイントを獲得した。それで肩の荷が下りたんじゃないかな。それを今日(アゼルバイジャンGPで)見ることができた。ウォールにぶつかったりしている人もいたけど、彼はそうならなかった」
「彼はラッキーだったけど、速かったし、くだらないミスをしなかった。そして表彰台を獲得したんだ。悪いことは何もなかった」
グランプリ間のテストは受け入れ難い
アゼルバイジャンGPを迎えるまで、ストロールはほとんどの場合にチームメイトのマッサに負けていた。しかし今回のアゼルバイジャンGPでは、最初からマッサに対していつも以上に戦えていたように見える。
バクーでは、ストロールは初めて予選でマッサを上回った。ウイリアムズのテクニカルチーフであるパディ・ロウは、ルーキーのテストプログラムの延長で、カナダGP後に彼がオースティンで2014年型のマシンを使ってテストを行ったことが役に立ったと話していた。
ビルヌーブは、グランプリの間に彼がテストを行ったことは受け入れがたいと語った。
「彼はよくやった。しかしレースの間にテストを行ったのは彼だけだ」
「それを受け入れるのは少し厳しい。資金には限界を設けるべきだ。そうすればそういうこともなくなる」
「しかしそれを考えなければ、アゼルバイジャンGPは、彼がマシンの中で必死になってしがみつかずに済んだ初めてのレースだ。彼はマシンの中でとても落ち着いていたし、普通のドライビングができていた」
「なぜ私が悲観的な批判をしたのかってことは、シーズン序盤が良かったというわけではないからだ」
また彼は、シーズンの最初から彼の見解は変わっていないと話した。
「現実を見るべきだ。モントリオールでのレースは彼の役に立ったし、今日も良かった。しかし、私がシーズンの最初に言ったことは変わらないだろう」
「目を覚ますんだ。そして何が話されているのかということに注意を払うべきだ。現実的になって、真実を理解しなければいけない。それが全てだ」
「昨年のことを考えてみよう。(レッドブルのマックス)フェルスタッペンは批判されたが、彼は良くなった。だから私は、ランスに関してもポジティブだ。彼はかつてそういうレベルに達していなかったのだから、私が以前話したことを取り下げるつもりはない。今回の彼のレースはとてもシンプルだった」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アゼルバイジャンGP |
ロケーション | バクー・シティ・サーキット |
ドライバー | Jacques Villeneuve , ランス ストロール |
チーム | ウイリアムズ |
執筆者 | Adam Cooper |