【F1】ビルヌーブ「F1はファンの声を聞いて方向性を誤ってしまった」

ジャック・ビルヌーブは、F1はショーを改善するためにファンの声を聞いた結果、”DRS導入”というミスを犯してしまったと語った。

 元F1世界チャンピオンのジャック・ビルヌーブは、2011年にオーバーテイクを促進させるために導入されたDRSでF1のレースを盛り上げようという試みに対し、特に批判的な意見を持っている。 

 というのも、ビルヌーブはむしろDRSがショーに悪影響を与えていると感じている。彼はDRSが導入されたことにより、速いドライバーがライバルの後ろにつき、追い抜く方法を探ろうとするシチュエーションがもはやなくなってしまったため、DRSが”追い抜きを組み立てる技術”を破壊しレースのドラマを奪ってしまっていると語った。

「F1が方向を間違ったのは、悲しいことにファンの声を聴き始めた時だった。ファンが(F1のレースは)追い抜きが少ないと不満を訴えたからだ」と、オートスポーツ・インターナショナルのステージでビルヌーブは語った。

「ファンの声を聞いて、F1は何をしたと思う? 1レースで100回のオーバーテイクを起こすために、DRSを導入したんだ。けれどDRSが導入されてから起きた、印象的なオーバーテイクを挙げてみてくれよ。できないだろう。それはドライバーの仕事が見えてこないからだ」

「バイクのレースでは、他のライダーを追い抜くために10周かけることもある。しかしこの10周で、ファンは追い抜きのための努力を見ることができる。いざ追い抜きが起こると、歓声が上がる。この10周は、ファンを引き込み興奮させるものになる」

「今のF1はそうではない。次の直線でボタンを押し、追い抜く。それでおしまいだ」

「ファンは素晴らしい戦いを見たい。例えばボクシングなら、ボクサーがお互いを本当に殴り合って、誰が1番強いのかを見たいんだ」

「ファンは、ボクサーが大きなグローブをはめて、誰も傷つかないで済むような戦いを見たいわけじゃない。まるで、DRSのあるF1みたいなものじゃないか。リスクを犯さないで、ボタンを押す。それじゃまるで高速道路で追い抜きをするようなものだ」

「DRSのせいで、ファンは本当にまともなレースを見ることができていない。たくさんのオーバーテイクがあっても、それは退屈なものだ。だから、それでは目的を果たせていない」

F1は高価で速すぎるくらいで”ちょうどいい”

 ビルヌーブは、F1が”クレイジー”な性質を失ってしまった事実を惜しみ、タイヤの性質のせいでドライバーがレース中に限界とは程遠いペースを強いられていることを批判した。

「F1は常に極限であり、限界を押し上げてきた」とビルヌーブは語った。

「F1はあまりにも速く、あまりにも高価で、非常識なものでなければならない。今はそうじゃない」

「ドライバーは決勝の間ずっとマシンを”マッサージ”しながら、予選のタイムから8秒落ちで走り、汗をかくことなくマシンを降りる。それでは間違っているんだ」

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この記事について
シリーズ F1
ドライバー Jacques Villeneuve
記事タイプ 速報ニュース