【F1】ピレリ、タイヤ改善に自信「性能劣化もレースを面白くする要素」

ピレリはタイヤの改善がうまくいっていると語り、その上でレースの面白さを維持するためにタイヤの性能劣化がなくなることはないと語った。

 F1にタイヤを供給しているピレリは、タイヤの寿命が延びたことで今年のレースは確実にピットストップ回数が減るものの、依然としてタイヤのデグラデーション(性能劣化)が残っているために、全レースが1ストップになることはないと主張している。

 2017年のF1には幅広のタイヤが供給され、グリップが増加する。さらに、タイヤコンパウンドがオーバーヒートしにくくなるように変更され、ドライバーたちがタイヤをいたわる必要性が低くなる。これにより、ドライバーたちはより積極的にレースを行うことが出来るようになると見られる。

 一方で、今回の変更によりタイヤの寿命が延びることで、戦略の多様性が失われてしまうのではないかと懸念されている。しかし、ピレリは必ずしもそうではないと主張している。

 ピレリはピットストップの数が少なくなり、いくつかのレースでは1ストップで終わることもあると予想しているが、”まとも”なレースが行われる見込みもあると考えている。

 ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、次のように語った。

「昨年より確実にピットストップの数は少なくなるだろう。1ストップのレースになるかどうかは、デグラデーションの度合いに依る。なぜならもしタイヤのデグラデーションが低く、多くの周回を走行することができるようなら、タイヤを変える必要がないからだ」

「しかしピットストップが少なくなることが、レースがつまらなくなることに直結するとは限らないと思う。そうなることもあるだろうし、そうならないこともあるだろう。それは、直接関係していることではない」

デグラデーションは”まだある”

 バルセロナで行われたプレシーズンテストで、ドライバーたちは1セットのタイヤで多くの周回を走行することができていたが、デグラデーションがなくなったと考えるのは間違いだとイゾラは指摘した。

 ピレリはタイヤによる影響だけで、10周でラップタイムが2秒遅くなるようにデグラデーションの目標を設定しており、現時点での予測ではそれが1.5秒になっているとイゾラは語った。

 ただ、燃料が消費されることでマシンが軽くなることでペースが上がるため、タイヤのデグラデーションによるペースダウンと相殺され、実質的にはラップタイムの低下は10周で1秒程度に収まることになるだろう。

 しかしながらダウンフォースが増やされ、タイヤにより大きな負荷が加われば、この数字は増えることになる可能性もある。

 スタートから同じタイヤで走り、ピットストップ義務を消化するために最終ラップでピットストップを行うドライバーが出ることを、ピレリはかなり恐れたとイゾラは語った。

「デグラデーションがゼロに近く、ラップタイムが異なる3つのタイヤがある場合、それは確実に起こる」と彼は語った。

「しかし、3つのタイヤで異なるデグラデーションがあるということを要求されていた。”劣化なし”ではなくてね」

”オーバーヒート”改善でバトルが面白く?

 イゾラはテストで得られたデータから、熱に対するタイヤコンパウンドの反応が改善されたことがわかり、安心しているようだ。これにより、ドライバーが他のマシンの後ろについた時に、より積極的に前のマシンを追いかけることができるようになるだろう。

「オーバーヒートの改善は、明確に依頼されたことだ。ドライバーたちは、他のマシンの後ろについている時にタイヤが過熱することを望んでいない」と彼は語った。

「タイヤの表面がオーバーヒートすればグリップが失われ、ドライバーたちはもう戦えなくなるだろう。そういった特性を取り除くことが目標であり、テストで得られたフィードバックは、これに関して良い方向性を示していた」

「オーバーヒートがゼロになったわけではないかもしれないが、昨年と比べて大きな前進だ。ただ、タイヤを1種類にするのでなければ、デグラデーションは必要だ」

「ラップタイムの違いとデグラデーションは、異なる戦略を生むためには必要なことであり、異なる戦略がレースの面白さを維持する」

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シリーズ F1
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