【F1】ピレリ、”万が一”に備えて従来に近いバックアップタイヤ用意

ピレリは、2017年シーズンに備えて用意されているバックアップタイヤは、昨年と同様に性能劣化が激しい特性を持っていると語った。

 2017年シーズンから、ピレリの供給するF1タイヤは幅広になるだけではなく、デグラデーション(タイヤの性能劣化)を抑えたモノになる予定だ。しかしピレリは万が一に備えてこれまでのタイヤに近い、性能劣化が激しいタイヤをバックアップとして用意している。

 ピレリは、2017年シーズン序盤のレースに持ち込まれるタイヤコンパウンドを発表した際に併せて、従来の基準に寄せてつくられた”バックアップ”タイヤを用意していることが明らかにされた。

 今年からピレリのタイヤは幅広になりグリップが増す。さらに、ピレリがF1タイヤを供給し始めた2011年以来、ショーを盛り上げるためにデグラデーションの大きなタイヤを用意するという方針だったが、これが変更され、劣化が少なくレースを通してよりマシンをプッシュできるようなタイヤがデザインされることになった。

 今週イタリア・トリノで行われたピレリのイベントで、ピレリF1レーシングマネージャーのマリオ・イゾラは、バックアップタイヤがこれまでのタイヤと同じ方針で作られており、新しいモノに比べて熱に対する耐性が低いと認めた。

 しかしながらピレリは現在、このバックアップを使用する”意志”はないと主張し、使用にはFIAとチームの合意が必要になると語った。

「我々は全く新しいコンパウンドでシーズンをスタートすることに決めた。これは、デグラデーションを少なくするという、要求された新しい哲学にあったタイヤだ」とイゾラはmotorsport.comに語った。

「このタイヤは、チームの新マシンが、シミュレーションされたパフォーマンスレベルに達しているという前提を元に作られた」

「何らかの理由でそのパフォーマンスレベルに達することができず、タイヤへの入力エネルギーが少なかった場合、より従来の考え方に近いバックアップタイヤに戻す必要が生じるだろう」

「我々は、ベースとなる新しいコンパウンドの代わりに使えるような、バックアップのコンパウンドの公認を取得している。このバックアップを使用する際には、チームとFIAが議論し、導入に合意するというプロセスが必要になるだろう」

「しかし、現時点ではこれを使用するつもりはない」

 もしバックアップタイヤを使用することになった場合、以前同様、タイヤは熱に弱く劣化が激しいかと聞かれると、イゾラは次のように答えた。

「そうだ。パックアップは旧世代のタイヤと似ており、劣化が早くウォームアップも早いという特性を持っている」

「新しいタイヤと比べて、硬かったり軟らかかったりということではない。タイヤの硬さは似ている。しかし新しいコンパウンドは、タイヤの作動範囲をより広くしてあり、全く異なる哲学を元に作られている」

チームの開発競争も考慮済みのピレリ

 イゾラはまた、チームの開発によるシーズン中のダウンフォース増加も、新しいタイヤを開発する際に考慮されていたと強調した。今シーズン、新レギュレーションが導入されることで、チーム間の開発競争が激化すると予想されている。

「我々はチームに、シーズンの開幕時だけではなく、シーズンの最終戦までのシミュレーションを依頼した」

「シーズン開幕時のシミュレ-ションデータを見ると、異なるチームのデータでも、お互いにかなり近い数値になっている」

「開発速度を考慮した、最終戦時のシミュレ-ションデータを見ると、少し数値に開きがある。しかし我々はチームとコミュニケーションをとり続けていく」

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シリーズ F1
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タグ mario isola, pirelli