【F1】フェラーリ社長、アルファロメオF1計画は進行中と認める
フェラーリ社長のマルキオンネ、アルファロメオF1計画は現在も進行中であり、その実現がイタリア人ドライバーのF1進出を助けると考えている。









フェラーリ社長であるセルジオ・マルキオンネは、アルファロメオのF1プロジェクトは現在も進行中であり、その実現がイタリア人の若いドライバーたちのF1進出を手助けすることになると考えている。
現在、F1に参戦しているイタリア人F1ドライバーは皆無である。イタリア人が最後にF1を走ったのは2011年のブラジルGPのことで、このレースではヤルノ・トゥルーリがロータス、ビタントニオ・リウッツィがHRTのマシンを駆った。
イタリアのチームであるフェラーリも、2009年に負傷欠場したフェリペ・マッサの代役としてルカ・バドエルとジャンカルロ・フィジケラを走らせて以来、ドライバーにイタリア人を起用していない。しかし来年は、サードドライバーとして今季までGP2を戦っていたアントニオ・ジョビナッツィをラインアップすることを明らかにしている。
「アルファロメオがF1に来ることが、若いイタリア人ドライバーにとって良い育成の場となるだろう」
マルキオンネはイタリアのメディアとの対話でそう語った。
「現時点で最高のドライバーのひとり、ジョビナッツィはすでに我々と共にいる。しかし、彼以外の他のドライバーもいる。彼らはシート探しのために苦労しているんだ」
フェラーリがサポートするアルファロメオF1のプロジェクトを長く推進してきたマルキオンネは、このプロジェクトの進行が”少し待たされている”ことを認めた。しかし、議論は続けられていることを明かした。
「アルファロメオのためのスペースはそこにある。どんな形であれ、場所を見つけなければならないプロジェクトなのだ」
「我々は(マティア)ビノット(フェラーリ/テクニカルチーフ)と(マウリツィオ)アリバベーネ(フェラーリ/チーム代表)と話し、アルファロメオとフェラーリがどのようにコラボレーションすることができるかを理解している」
「現時点での問題は、間も無く発売される市販車のために、財務的な観点からもすでに多くの約束があるということだ。ジュリア(GIULIA)とステルヴィオ(STELVIO)の発売に伴い、少し待たなければならない。しかし、再び話をすることができるように願っている」
レッドブルとは異なるアプローチ
フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するシャルル・ルクレールとアントニオ・フォッコは、来季からGP2に昇格することが決まっている。また今季のGP2でランキング2位になったジョビナッツィは、すぐにF1での仕事を確定させた。
しかしマルキオンネは、若手イタリア人ドライバーが現れることで、現在のF1でのレースドライバーであるセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンにプレッシャーをかけることはないと、懸念を払拭した。
さらにマルキオンネは、フェラーリの方針はレッドブルのドライバー育成プログラムとは異なるプログラムであると主張する。レッドブルは数人のドライバーをチームに確保し、特に2016年にはシーズン中にダニール・クビアトとマックス・フェルスタッペンを入れ替えるという采配も下した。
「我々は(レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート)マルコが、レッドブルでフェルスタッペンにしたような経験を模倣しようとしているわけではない。これは特殊なケースであり、我々が同じことをするなんてできない」
「我々はジョビナッツィに期待している。彼は素晴らしいドライバーだ。スクーデリアは、若いドライバーのグループを持つ必要がある。そして彼らは(F1に)関与する準備ができている必要がある」
「2017年が終わった時、キミがレースを続けることを決めるかどうか、我々には分からない。一方でセバスチャンは、クルマに良い感触を見つける必要があるだろう。彼は2017年のマシンと、良い関係を築きたいはずだ。我々には彼にたくさんの借りがあるから、それに応えるだけのクルマを用意したいと思っている」
Additional reporting by Roberto Chinchero and Jamie Klein
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | アントニオ ジョビナッツィ , キミ ライコネン , セバスチャン ベッテル |
チーム | フェラーリ |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |