ホンダは、マクラーレンとふたりのドライバーに対して、頻発したパワーユニットのトラブルについて「申し訳ない」と感じているという。
バルセロナで行われているF1合同テスト。躍進を狙った新型マシンMCL32を投入したマクラーレンだが、ホンダのパワーユニットにトラブルが頻発し、思うような走行が出来ずにいる。
ホンダはトラブルの原因について、夜を徹して究明を図っているが、同社のF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介は、ふたりのドライバーに対して「申し訳ない」と感じているという。
「確かに、我々はトラブルを抱えてしまったため、満足できずにいる。しかし、これはテストだ。とはいえ、ふたりのドライバーに対しては申し訳ないと思う」
そう長谷川は語る。
「特に2日目に起きたトラブルについて、何が起こったのかを解明する必要がある」
長谷川は、トラブルの原因さえ掴むことができれば、開幕戦仕様のパワーユニットに変更を加えることができると語る。そしてそのエンジンは、来週行われる2回目のテストで走らせる予定だという。
「我々は昨日(火曜日)起きたパワーユニットのトラブルの原因を、正確にはわかっていない。しかしこれまでのところ、我々は何も変更を加えなかった」
そう彼は語った。
「トラブルの原因が分からないため、どのような解決を施すのかをお話しすることはできない。しかし我々は、メルボルン前までに問題を解決できると信じている」
また長谷川は来週のテストで使うパワーユニットについて、次のように語った。
「トラブルがどんなモノだったのかにもよるが、我々はメルボルンで使うのと同じスペックのエンジンを導入することになっている」
根本的な問題ではない
マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、ホンダ製パワーユニットのトラブルについては明らかに失望したものの、時間の経過とともに改良が進んでいくと信じている。
「我々は多くの問題を抱えている」
そう彼は語った。
「しかし、そのどれも根本的なモノではない。正確な原因は、我々はもちろん長谷川さんでさえ、まだ理解していない。問題が起きたパワーユニットは、日本に向かっている途中だ」
「今日はようやく走ることができる。普通なら1日目に行うべきことを、我々は3日目に行うことになった」
「ホンダのパワーユニットは完全に新しいレイアウトだ。予期せぬトラブルが起きるのは明らかだ。しかし、根本的な問題は何もない」
オイルタンクの”修正”
初日のトラブルはオイルタンクの問題だった。長谷川はこれはすぐに修正することが可能だと語り、すぐさま一時的な対策が施され、懸念が回避された。
「現時点では、現行の改造オイルタンクで過ごすことができる。しかしシーズンを通して改善していこうとしている」
そう長谷川は語った。
「場合によっては、オイルタンクを様々改造しようとする可能性がある。しかしこれまでのところ、今回起きたトラブルは、そこまでする必要のないものだと思う」
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