【F1】マーク・サットン、イギリスGPの”1枚”「観衆に囲まれる王者」
F1カメラマンの第一人者のひとりでもあるマーク・サットンが、各グランプリで撮影した写真から珠玉の1枚を選択。その背景を語る。

なんて素晴らしい週末だったのだろう。多くの観衆が集まり、そしてF1マシンは超高速となったシルバーストンのサーキットを駆け抜けた。
ルイス・ハミルトンは予選を支配し、13万人が見守った決勝レースでは、スタートから独走してフィニッシュを迎えた。そしてポディウムで表彰を受けた後、メインストレートを埋め尽くしたファンの前に登場した。
私はその時、他の人とは違う写真を撮るためにはどうすればいいのかを考えた。私はファンとルイスを見下ろすことができるフェンスの上にいた。でも、なぜファンの中に入らないのかと思ったんだ。そしてすぐにメインスタンドに渡り、彼らと同じ目線でルイスを見ようと思ったんだ。
だから私は、すぐに行動に移した。人々は私のことを、面白がって見ていたよ。観客席にたどり着いて、一番前の座席に座ったんだ。すると周囲の人は「ここで何をしてるの?」とか、「誰のために働いているんだい?」というようなことを尋ねてきたけどね。
もちろん、私は彼らに言ったよ。「遠くなのに、どれほど近く見えるか、僕のレンズを覗いてみるかい?」とね。ルイスはその後、チームと共に勝利を祝った後、フェンスに登って、観衆に手を振って応えたんだ。さらにユニオンジャックを求め、そして誇りを持ってそれを振ったんだ。
私のこの写真は、観衆の感情と、そして彼のイギリスGPでの5勝目を獲得した喜びを示している。そして皆さんに、そのシーンの裏側にある、新しい独創的なシーンをお見せすることができた。
テクニカルスペック:
カメラ - Nikon D5
レンズ - Nikkor 200-400mm F4
シャッタースピード - 1/500
絞り値 - F5.6
ISO - 800
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