【F1】メルセデス「ハミルトンへの指示は”原則”が危ぶまれたから行った」
メルセデスのパディ・ロウは、レース中のハミルトンにペースアップするように指示した理由を説明した。





アブダビGPレース終盤、メルセデスのルイス・ハミルトンはチームの指示を無視し、ペースを上げずに走行し続けた。その後、メルセデスのエグゼクティブディレクターであるパディ・ロウが、ラジオでペースアップするように催促した。
「我々はペースアップする必要がある」とロウはハミルトンにペースアップを促した。
しかし、ハミルトンはペースアップすることを拒否し、「今のところ僕がリードしている。僕はどこにいてもいいんだ」とロウに返した。
その後の出来事の展開について、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、ロウの指示を受けたこと自体に問題があると説明した。
「パディからの指示は、契約規則内では最高位に当たるものだ」
「以前のメルボルンで検討し、この契約規則を作成した」
またウルフ自身が指示することも検討したかと問われると、彼は次のように語った。
「いいや、私はその権限を持っていない。私はそれがリスクになることを理解している。過去に何度かそうしたことがあったと思うが、それを後悔することもある」
「かの有名なウォルフガング・ウルリッヒ(WECアウディ/チーム代表)は、(自分のライバルに打ち勝つ方法を)知っているだろう。(ライバルに勝つためには)自分の強みと弱みを知る必要がある。私は自分の弱点を知っている」
ウルフはレース前、チームはドライバー同士の戦いに干渉しないと話していた。しかし、フェラーリに勝利を奪われる危険性を感じたため、ハミルトンへ指示したと説明した。
「レースで、我々が勝利を失うリスクが発生した瞬間は2回あった。1つは(マックス)フェルスタッペンだった。彼が1ストップ作戦に出るかどうか、はっきりしていなかった」
「もうひとつは(セバスチャン)ベッテルが我々よりも2秒速く周回していた時だ。過去3年間において、我々が第一としている原則は、勝利を確保することだ。これは最初のレースであろうと最後のレースであろうと関係のないことだ」
「果たしてこれが正しい原則であるのか疑問に思うかもしれないが、我々はピットウォールで原則を貫いた。原則が危ぶまれる瞬間は2回あって、その度にペースを上げるようオーダーした」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アブダビGP |
ロケーション | ヤス・マリーナ・サーキット |
ドライバー | ルイス ハミルトン |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Jonathan Noble |