












ウイリアムズに引き続き、メルセデスもバルテリ・ボッタスの加入を発表した。2016年のチャンピオン獲得直後に、突如F1引退を発表したニコ・ロズベルグの後任を探してきたメルセデスだが、その混乱にようやく終止符が打たれた。
「人生には時折、予期しない状況が興味深い機会をもたらすことがある。ニコの決断は大きな驚きだった。確かに、チームが対処するのは難しい状況だった。しかし、嵐を吹き飛ばすことができれば、より柔軟性を増す。そして、我々は今回の事態が、チームが成長する新たな機会だとみなしている」
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、そう説明する。
「バルテリは有能な男だ。分別があり、簡潔で非常に集中している。彼は正直に言って、我々にとって最適な人物だ。彼はジュニアカテゴリーで様々な記録を打ち立て、F1で9回の表彰台を獲得するという実績を残している。しかし、今は次のレベルに挑む時だ。彼がレースを勝つこと、そしてチャンピオンシップに向け、どのように挑むことができるか見てみることにしよう。我々は、すでに新シーズンに向けた準備で遅れをとっている。彼をチームに統合するのは、非常に忙しいプログラムになる。ひとつ確かなことは、私がバルテリを知っているということだ。彼はすべてを賭けるだろう」
「バルテリの能力に自信を持っている。そして、それが彼が我々の目を輝かせた理由のひとつだ」
「バルテリがチームとクルマを理解できるよう、我々は関係を構築するために働いている。そのため、来週は非常に忙しくなるだろう。しかし、それはエキサイティングなチャレンジであり、我々に新しいエネルギーを与え、ドライバー間に新しい活力をもたらすことになるだろう。もちろん、我々はルイス(ハミルトン)とバルテリに、彼らが仕事を成し遂げるために必要なクルマを与えられるよう、懸命に働いている」
「メルセデスを代表して、バルテリの移籍に協力してくれたウイリアムズに感謝しなければならない。そしてまた、モニシャ(カルテンボーン/ザウバーチーム代表)とザウバーの、過去数週間の忍耐に対しても」
「ドライバー市場にとっては、忙しい1日だった。そして、パスカル(ウェーレイン)もF1での仕事を続けるためにレースをすることができるようになり、嬉しい。彼はマノーで、素晴らしいデビューイヤーを過ごした。そしてこれが、彼にとっても正しいことだったと感じている。今年、我々の若い開発ドライバーふたりが、F1で新たなチャレンジを迎えることができ、満足している。エステバン(オコン)はフォースインディアでレースをする。我々は彼らの成長を近くで見ているつもりだ。そして、我々にとってエキサイティングなシーズンがあることを確信している」
ボッタスは早速チームのファクトリーを訪れ、「僕にとって非常にエキサイティングな時代だ」と語った。
「それが本当に起きたことかどうか、理解するのには時間がかかると思う。間違いなく、偉大な歴史を持つチームでレースをするという、ひとつの夢が実現した。特に近年はとても印象的だった。僕はその一部になるということを非常に誇りに思っている。そして僕のスキルを信頼し、この機会を与えてくれたメルセデスの皆さんに感謝している」
「非常に暖かい歓迎を受けている。もちろん、会う人が増え、覚えるべき新しい顔があったが、最初の感触は素晴らしいものだった。施設についてはとても感心しているし、皆のことをよく知ることを楽しみにしている。メルセデスのパワーを最初に経験したのは、2009年のF3でのことだった。そしてもちろん、ウイリアムズで走った3年の間に、メルセデスのパワーユニットのことはよく知っている。しかし、クルマについては学ぶことがたくさんある。そしてチームがファクトリー、テスト、そしてレースで、どのように運営されているのかも、知る必要がある」
ボッタスもウイリアムズに対し、感謝の言葉を述べた。
「僕は2010年にテストドライバーとしてウイリアムズとの仕事を始め、そこから7年間を過ごした。僕はチームと共に達成したことを誇りに思っているし、幾つかの素晴らしい記憶がある。F1でのデビュー、最初のポイント、9回の表彰台もすべてウイリアムズで達成することができた。だから、僕はチームのみんなに対して大きな感謝を述べなければならないし、彼らの将来が素晴らしいものになることを願っている」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ルイス ハミルトン , バルテリ ボッタス |
チーム | メルセデス |
執筆者 | Pablo Elizalde |