【F1】ルノー、チーム再編に伴いPU共同開発者のイリエンと決別
ルノーはチームの再編に伴い、マリオ・イリエンがもはやルノーのコンサルトとしての役割を果たしていないことを明らかにした。










エンジンのエキスパートであるマリオ・イリエンは、2015年からルノーのパワーユニットを共同開発しており、後にレッドブルは、イリエンがルノーを助け、メルセデスとのギャップを埋めるための大きな手助けをしてくれると示唆していた。
最近、ルノーのスポーツマネージングディレクターであるシリル・アビデブールは、ルノー体制の再編の一環として、パワーユニット開発部門の規模を縮小したことを明らかにしている。
エンジンテクニカルディレクターであるレミ・タフィンは、ヴィリシャチオン(ヴィリー/エンジン開発の拠点)のオペレーションは維持されているが、下請け業者を雇わない方向性を執ることを明らかにした。
「ヴィリーでは、従業員と下請け業者の仕事の配分を調整した」
「我々は人員増加し、チームを再編した。今後は必要に応じて専門知識を得ることにしている。エンストンでも同様のことを行なっており、ヴィリーよりもさらに多くの人員を募った」
イリエンがまだルノーのコンサルタントとして働いているか訊くと、タフィンはそれを否定した。
「いいや。良いコラボレーションだったと思うが、もう終わった話だ。今後は新しくなったルノーの動きを楽しみにしている」
“チューニング”したPU
F1の新しい2017年のレギュレーションは、幅広くなったことで増したタイヤのドラッグや、エアロダイナミクスのレギュレーション変更によって強化されたダウンフォースの発生に伴い生じる空気抵抗に対処できるだけのパワー強化を求められている。
しかしタフィンは、レギュレーションの変更によってもたらされるパワーユニットへの潜在的な影響をルノーは受けないと語った。それはルノーのパワーユニットが、各トラックの特性に応じてパワーユニットのパラメータを調整しているからだという。
「サーキットにおける全開(フルスロットル)率を見ると、昨年よりも10%増加した」
「それはブレーキ中のエネルギーを回生する時間やパーシャルにしている時間を調整することで実現しているが、それらは全て考慮されている。大きな問題にはならないだろう」
「考え直しをしたが、これはチューニングの域を出ないことだ。1から再発明しなければいけないようなものではない」
「(今季のパワーユニットが)昨年と95%違っているのは、そういったコンセプトを持っているからだ。レギュレーションに沿っただけの開発をしたわけではない」
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この記事について
シリーズ | F1 |
チーム | ルノーF1チーム |
執筆者 | Ben Anderson |