【F1】ルノー「現時点でチーム代表が必ずしも必要だとは思わない」
ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、現時点で離脱したチーム代表の代わりは必要ないと主張した。






水曜日、ルノーはチーム代表を務めていたフレデリック・バスールが、チーム首脳陣との意見の相違を理由に”双方の合意に基づき”チームを離脱することを発表した。
オートスポーツ・インターナショナルで行われたインフィニティ(ルノーのテクニカルパートナー)のエンジニアリング・アカデミーの中で、ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールはバスールの代わりを立てることは現時点ではしないと語った。
「私の考える限りでは、フレッド(バスールの愛称)を誰かに置き換えることはないと思う」とアビテブールは語った。
「また今回の発表によって我々が狼狽えているということもない。これはフレッドと長らく議論を重ねた上での結論だった」
「これまで良い仕事が出来るように務めてきたが、お互いにそれが不可能になった時点で決断をし、次に進んでいかなくてはならない」
「チーム代表の不在によってチームが弱体化していると感じたら、我々は何らかの措置をとるだろうが、現時点では必要不可欠な存在だとは思っていない」
アビテブールがこのような声明を行なったのも、これまでルノーがエンストンにある工場を再建し、再雇用している中、ルノーのベリー工場でエンジンベースを改良をさせるという動きを進めており、チーム代表がいない体制であっても、F1に挑むことができるレベルに到達しているとアビテブール自身が考えているためだとみられる。
アビテブールはバスールが担っていた責任の一部を負い、マクラーレンからルノーに戻ったシアロン・ピルビームとトラックエンジニアリング業務を分担し、またトラックサイドオペレーション・ディレクターのアラン・パーマンと共にドライバーとの緊密な連携を保てるようにするという。
またアビテブールは現代のF1の複雑になるにつれて、チームの役割が変わりつつあり、チームにはひとりの”全体的な”リーダーよりもより多くの専門家が必要で、個々の部門に徹底させ、所属させることは厳密に必要というわけではないと考えている。
彼は、ルノーの新たな構造がバスールの離脱をカバーできる力を持つと感じている。
「ルノーは非常に頑強な構造を作り上げたと個人的には信じている」とアビテブールは語った。
「ベリーの管理体制には多くの変更があったが、レッドブルの活躍という観点からルノーのエンジンを見て、この構造が能力を発揮できていると私は感じた」
「一方のエンストンはベリーと少し異なり、多くの出来事が起きた。我々はベリーからエンストンに人員を割き、ロブ・ホワイトにオベレーターディレクターの役割を担ってもらった」
「ルノーはたくさんの人材を募集している。エンストンにはより高いレベルの技術者たちが増えるだろう。そのまとめ役はニック(・チェスター/シャーシ部門テクニカル・ディレクター)に担当してもらう」
「その中のひとりの例としては、シアロン・ピルビームだ。彼はマクラーレンから帰ってきており、エンストンに戻ることを熱望していた」
「ボブ・ベル(テクニカル・チーフ)を筆頭に、ニック・チェスター、ロブ・ホワイトがエンストン組、レミ・タフィン(エンジン部門テクニカル・ディレクター)とシリル・デュモン(オペレーション・ディレクター)はベリー組だ。このように我々はとても強力な組織を形成した」
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この記事について
シリーズ | F1 |
チーム | ルノーF1チーム |
執筆者 | Ben Anderson |