メルセデスは、フェルナンド・アロンソがニコ・ロズベルグの後任候補であることを認めるも、そこには問題も山積みである。
メルセデスは、ニコ・ロズベルグの突然の引退発表以降、その代役の候補を選定する作業を行っている。チーム代表のトト・ウルフは火曜日にスカイのインタビューに答え、候補のひとりが現在マクラーレン・ホンダに在籍しているフェルナンド・アロンソであると示唆した。アロンソは、ロズベルグの引退発表があった後、ウルフに連絡を取ってきたドライバーのひとりであると言われている。
しかし現在の所属チームであるマクラーレンは、アロンソとの契約を2017年も保持していることに自信を見せる。ウルフも、アロンソはマクラーレンの契約から除外されていないと語っている。
「フェルナンドのことを検討する必要がある」
ウルフはスカイのインタビューにそう答えた。
「彼は多くの尊敬を集めるドライバーだ」
「彼は才能、スピード、経験の全てを兼ね備えたドライバーだ。しかし、彼は今マクラーレン・ホンダとの契約下にあるため、我々は他の全ての選択肢を比較する必要がある」
アロンソが加入することに対する”問題”
アロンソは才能豊かなドライバーであることは間違いないが、メルセデスの中には、アロンソを受け入れることに難色を示している人々もいるという。まず、アロンソは2007年にデビューイヤーのルイス・ハミルトンと組み、ふたりの関係は悪化の一途を辿った。もし来季、ハミルトンとアロンソというラインアップを組めば、再びその問題が再燃する可能性がある。またマクラーレン、アロンソの関与により、フェラーリとの間での”スパイゲート”事件が発覚。チームは1億ドル(約100億円)の罰金を科せられた。
以上のような理由から、アロンソの可能性は公然と否定されたものではないものの、ロズベルグの後任最有力は、やはりメルセデスの育成ドライバーであるパスカル・ウェーレインと、バルテリ・ボッタスだと考えられる。ただしボッタスについては、彼の現在の所属チームであるウイリアムズが、メルセデスとパワーユニットの供給契約を結んでいることに依存している。
ナンバー2ドライバーはいらない
ウルフが後任として望んでいるのは、ナンバー2ドライバーではなく、ハミルトンとホイール・トゥ・ホイールのバトルをして走ることのできるドライバーだ。
スカイのインタビューで、ウルフは次のように語った。
「我々は、我々が持つシステムを維持するつもりだ。我々は、常にふたりのドライバーに対して、同等の地位を与える。能力を最大限発揮できる機会を与えているのだ。私が言っていることが意味するのは、アブダビでのレースのようなことだ。我々はそれがファンに対する義務だと思うし、自分自身に対しても義務だと思う。最初から、丁寧に命令することなどできない」
「それは、我々が見たいと思っているものではない」
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