【F1】跳ね馬好調も油断しないライコネン「これまでが”楽観的”過ぎた」
フェラーリのキミ・ライコネンは、開幕前のテストで速さを見せているにもかかわらず、タイトル獲得の可能性についてあまり多くを語っていない。










フェラーリのキミ・ライコネンは、過去数年間のシーズンからチームは『教訓』を学んでおり、テストが順調に進んでいることに楽観せず、自分たちの仕事に集中すると語った。
フェラーリは、V6ターボ&ハイブリッドのパワーユニットが導入された2014年、苦戦を強いられ未勝利に終わり、コンストラクターズランキングも4位と低迷した。しかしその翌年は、セバスチャン・ベッテルがレッドブルから加入し3勝を記録。コンストラクターズランキングも2位に浮上した。
そのためフェラーリは2016年シーズン、チャンピオン獲得を”目標”にすると宣言したが、結局昨年は未勝利に終わり、メルセデスに挑むこともできなかった。そればかりか、レッドブルにもかわされコンストラクターズランキング3位となってしまった。
今シーズンのフェラーリは新車の発表前からあまり多くを語っていない。バルセロナで2月27日から行われた4日間の公開テスト中、ライコネンがトップタイムを2回記録するなど好調な様子を見せても、それは変わらなかった。
ライコネンのチームメイトであるベッテルも、彼がテストで走行した2日でそれぞれ2番手に入っており、テストの総合タイムでもメルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスの間に分け入り、2位となっている。
ライコネンは、これまでのフェラーリのようにあまり先を見過ぎるのは間違っていると感じているようだ。
「僕たちは毎年かなり楽観的だが、シーズンの結末がどうなっているかについては、言いづらいモノがある」と彼は語った。
「僕は、チームが過去数年間のシーズンから”教訓”を学んだと思う。チームは冬の間に良い仕事をしてくれた。それが十分だったかどうかは、シーズンを通して見ていかなければならない」
「これまでは良い感触だ。昨年と比べてかなり良い感じだが、それはレギュレーションの変化によるものが大きい」
「僕たちは自分たちの仕事をこなしているし、進み具合には満足している」
ライコネンは、フェラーリと2007年のワールドチャンピオンを獲得しているが、2014年に再びチームに加入して以来、未だ勝ち星を挙げていない。
今シーズンのニューマシンSF70Hが、彼がドライブした中で最高のフェラーリマシンになるかどうか尋ねられたライコネンは、2017年に導入された新しいレギュレーションで空力性能が強化され、タイヤが幅広になったため、直接比較するのは不可能だと強調した。
「ルールの変更はマシンをどう感じるか、マシンがどれくらいの速さになるかに大きく影響を与える。ルールの変更でマシンの感触が良くなってしまうなら、違う年のマシンと比べることはできない」と彼は語った。
「チャンピオンシップを戦うことができるほど良いマシンかは、これからシーズンを通して見ていくことになる」
「テストの進捗については、今のところ満足している」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | Barcelona pre-season testing I |
ロケーション | サーキット・デ・カタルニア |
ドライバー | キミ ライコネン |
チーム | フェラーリ |
執筆者 | Mitchell Adam |