【F1】速くなるF1マシンに対処。オーストラリアGPのコースを一部変更

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【F1】速くなるF1マシンに対処。オーストラリアGPのコースを一部変更
Andrew van Leeuwen
執筆: Andrew van Leeuwen
2017/01/06 10:28

アルバートパーク・サーキットは、新世代のF1マシンが初めて走る今年のオーストラリアGPを前に、いくつかの改修が施された。

Aerial scenic action
Felipe Nasr, Sauber C34
Valtteri Bottas, Williams FW37
Flags
Sebastian Vettel, Ferrari SF16-H leads at the start of the race
Fernando Alonso, McLaren MP4-31 in a huge crash
Fernando Alonso, McLaren MP4-31 exits his car after a huge crash
The McLaren MP4-31 of Fernando Alonso, McLaren is removed from the gravel trap after his race stopping crash
The McLaren MP4-31 of Fernando Alonso, McLaren is removed from the gravel trap after his race stopping crash
An aerial view of the Albert Park Circuit
An aerial view of the Albert Park Circuit
Paddock at Albert Park Circuit
Albert Park atmosphere

 2017年シーズンから、F1は新たな時代に突入する。新レギュレーションによりダウンフォースが増え、タイヤ幅が広がるマシンは、1周あたり5秒程度速くなることが期待されている。

 FIAの算出によればこの新しいマシンは、アルバートパークの中高速コーナーの通過速度が20〜30km/h速まり、ブレーキングポイントが20〜30m奥になり、その結果ラップタイムは3〜4秒縮まるという。

 これに対応するため、アルバートパークのコースレイアウトには、安全に関するいくつかの改修が行われた。例えばターン1、6、14はタイヤバリアの配置を変更し、10万ドル(約1200万円)を費やしてターン12にテックプロ(Tecpro/高いレベルで衝撃を吸収するバリア)を配置した。

「FIAは、彼らが行ったシミュレーションに基づいて、コーナー間にタイヤバリアを増設し、そしてターン12を含む高速セクションにバリアを設置するよう、我々に指示を与えた」

 オーストラリアGPのインフラ部門責任者であるクレイグ・モカは、motorsport.comに対してそう語った。

「我々は、FIAからの指示をすべて受け入れた。そして我々は追加のタイヤバリアを作り、80m分のテックプロを購入しなければならなかった」

「タイヤとコンベアベルトのみだったところから、ハイスピードバリア(Tecpro)を設置するようになった。これは、我々が古いスタイルのコースから抜け出す大きなステップだ」

変更の詳細は?

 テックプロは、ターン11と12の複合コーナー出口に設置される。新レギュレーション下のマシンはここを230km/hで通過することになると考えられていて、もしコースアウトしてサンドトラップを通過しても、約129km/hでバリアに激突すると予想される。そのため、Tecpro投入が決まったわけだ。

「ターン12では、6列のタイヤバリアを使用していた」

 そうモカは付け加えた。

「我々はそのうち3列のタイヤを取り去り、テックプロを実装した。テックプロは1列だ。そして5mおきに二重のテックプロが置かれている。これは、タイヤバリアとの緩衝帯を設けるためだ」

 その他の場所では、タイヤバリアの再配置を中心に改修が行われた。ターン1では2002年、スタート直後にラルフ・シューマッハー(当時はウイリアムズに在籍)が飛び出してしまうという事故も起こったが、ここのタイヤバリアは2倍に増やされることになった。またターン6のタイヤバリアも、3列から6列へと倍増された。

 最大の見直しが行われたのは、ターン14である。ブレーキングゾーンの後にあるランオフエリア入り口のタイヤバリアは3列から6列に増やされ、しかも内部にチューブが挿入されたという。

「私がリサーチを行った際、ルイス・ハミルトンの2015年からのオンボード映像を見た。それらのコーナーへのアプローチスピードを見れば、FIAがなぜそのコーナーを特定したのかを、しっかりと理解することができる」

 そうモカは語った。

「なぜなら、我々のバリアはコースから非常に近い。しかし我々は、ドライバーがコースを外れても、ドライバーに重大な怪我を負わせることなく、そしてクルマに大きなダメージを負わせることなく安全にマシンを停められるということを確信している」

「ターン1は、DRSゾーンの終わりになっている。そのため、我々はサンドトラップの先のタイヤバリアを2倍にした。もしクルマに問題が起きてターン1をまっすぐ行ってしまったとしても、その衝撃を緩和するのに十分なタイヤを置いた」

テックプロの使用制限

 アルバートパークは今回の改修で、テックプロを初めて使うことになる。しかしモカは、伝統的とも言えるタイヤとコンベアベルトのシステムが、一新されることになるとは考えていない。テックプロの導入には巨額のコストがかかるが、サーキット全体のタイヤバリアを置き換える必要があるという根拠はほとんどないという。

「タイヤバリアを使っているうちは、必要だと思うところにタイヤバリアを使ってるし、それにこだわるだろう」

 そうモカは言う。

「テックプロは非常に高価であるため、我々はできるだけタイヤバリアを使い続けたいと思う。それでも同じ役割を果たすことができるし、FIAも役割のためにはそれで十分だと、まだ言っている」

「我々のサーキットは、素晴らしい安全記録を持っている。その一番良い例は、昨年のフェルナンド(アロンソ)の事故だ(アロンソは昨年のオーストラリアGPでハースのロマン・グロージャンと接触。アロンソのマシンは回転してバラバラになりながらウォールに激突し、天地逆さまの状態でグラベル上に停止した)。素晴らしいことに、彼は自力で立って、歩いて出てきたんだ」

「すべてのことが正しかった。グラベルの深さは適切だったし、グラベルトラップも正しく配置されていた。タイヤバリアも存在し、その他のバリアの場所も正しかった」

 2017年のF1開幕戦オーストラリアGPは、3月23日に行われる。

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シリーズ F1
執筆者 Andrew van Leeuwen
記事タイプ 速報ニュース