【F1】2017年マシンの最低重量は728kgに。タイヤの重量増6kgを考慮
幅広になったピレリタイヤを考慮し、2017年のF1マシンの最低重量は、昨年比で26kg重くなることが分かった。
写真:: XPB Images
FIAは、2017年のF1テクニカルレギュレーションの最新版を発表した。この改訂版のレギュレーションには、マシンの重量は、燃料を抜いた状態で、グランプリの週末中は常に722kgを下回ってはならないと記載されている。
しかしこの条項の後半には、新しい幅広のピレリタイヤの重量増加分を考慮し、調整が行われることが記されている。
テクニカルレギュレーションの第4条3項には、次のように書かれている。
「重量制限は、2016年と2017年のドライタイヤのセット及び車軸のセットの差に応じて上下することになる(1kg以下は繰り上げ)」
motorsport.comの調べによれば、2016年と2017年のタイヤセット(4本)の重量差は6kgである。そのため、2017年のF1マシンの最低重量は、728kgになると考えられる。
フロントタイヤは、1本あたり1kg強増加、リヤタイヤは1.5kg以上増えているはずだ。つまり、合計で5kg以上の重量増加になり、規則に記載されている通り1kg以下を繰り上げると、722kgに6kgを追加した728kgが、2017年マシンの最低重量になる。昨年マシン(702kg)と比較すると、26kgも増加することになるのだ。
この重量増加は、マシンの幅が広がったことに起因するものである。今年のF1マシンは、昨年までのクルマより20cm幅広になっており、そのためボディを構成する部品重量が増加している。さらにレース中の燃料制限も105kgに増加しており、この分ガソリンタンクも大きくなっている。
10kg重くなると、1周あたり約0.3秒遅くなる……ざっくりの計算ではあるが、そう言うことができる。つまり、26kg重量が増えたことで、1秒程度ペースダウンしてしまうわけだ。にもかかわらず今季のマシンは、大きくなったウイングやディフューザーで発生するダウンフォース量の増加、そしてタイヤが幅広くなったことによるグリップ力の増強により、対2015年比で1周あたり5秒速くなると言われている。
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