F1ハンガリー予選:全力アタック合戦。フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ初PP獲得
F1第12戦ハンガリーGPの予選が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが自身初のポールポジションを獲得した。
写真:: Andrew Hone / Motorsport Images
F1第12戦ハンガリーGPの予選が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが自身初のポールポジションを獲得した。
当初は雨予報も出ていたハンガリーGPの予選。しかしその予報は外れ、ドライコンディションで予選スタート時刻を迎えた。気温は23度、路面温度は40度である。
Q1:躍進ウイリアムズ。ラッセル僅差の16番手でQ1突破を逃す
まずタイムを計測したのは、前戦ドイツGPで4位入賞を果たしたランス・ストロール(レーシングポイント)で、1分18秒688を記録した。しかしこれを上回ってみせたのは、今季不調に喘ぐウイリアムズのジョージ・ラッセル。1分18秒143でストロールのタイムを上回った。ラッセルのチームメイトであるロバート・クビサも、ストロールから僅差につけており、ウイリアムズのパフォーマンス向上の一端が伺えた。
ただアルファロメオ勢、トロロッソ勢が一気に1分17秒台に入れ、上位を占める。
上位チーム勢では、フェラーリの2台が一気に1分16秒台にペースアップ。中でもシャルル・ルクレールは、すべてのセクターでチームメイトのセバスチャン・ベッテルを上回り、首位に立った。メルセデス勢2台もアタックを行ったが、ルクレールには及ばなかった。
そんなルクレールに圧倒的に上回ったのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。ルクレールに0.5秒以上の差をつける1分15秒817と、コースレコードを更新するタイムで首位に立った。
ルクレールは同じタイヤで2度目のアタックを実施。しかし最終コーナーでスピンし、リヤからウォールに突っ込んでしまった。ルクレールは自走でピットに戻ることができたが、リヤウイングには明らかなダメージを負ってしまった。
ラッセルは1回目のアタックでQ2進出圏内に入っていたが、セッション終盤2度目のアタックではさらに9番手まで浮上して見せた。しかし他のマシンも続々とタイムアップし、結局16番手となってQ1敗退。とはいえ、レーシングポイントの2台、そしてルノーのダニエル・リカルドをも上回ってみせた。クビサは20番手で最下位となった。
中団グループ勢で最上位だったのは、ハースのケビン・マグヌッセン。フェラーリの2台を上回る4番手でQ1突破を果たした。
最速だったのはフェルスタッペン。終盤にハミルトンが再アタックしたことでギャップが縮まったが、それでも0.251秒差で首位を守った。そのハミルトンが2番手、ボッタスが3番手だった。
Q2:トップ3チーム6台がミディアムタイヤでQ2突破。マクラーレンも揃ってQ3へ
Q2最初にコースインしたのは、メルセデス勢2台。ハミルトンとボッタスのいずれもミディアムタイヤを履いた。フェラーリ勢もミディアムタイヤを履いてコースイン。ルクレールはQ1でのクラッシュのダメージを早々に修復することができた。レッドブル・ホンダ勢もミディアムタイヤでのコースインである。その他のマシンは全車がソフトタイヤを選択した。
まずハミルトンは、Q1のフェルスタッペンのタイムを上回る1分15秒548を計測。ボッタスはこれに0.121秒遅れだった。レッドブルのフェルスタッペンは、セクター1を全体ベストで走ったが、ハミルトンに0.025秒及ばぬ2番手だった。
フェラーリ勢はメルセデス勢2台とフェルスタッペンの後ろ4番手5番手、ガスリーは1分16秒台と振るわず、6番手で最初のアタックを終えた。
このトップ3チームに割って入ったのがマクラーレンのランド・ノリス。ノリスは1分16秒060を計測し、ガスリーを上回ってみせた。この他、ロマン・グロージャン(ハース)が8番手、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)が9番手、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)が10番手でQ2最初のアタックを終えた。
残り2分半というところで、各車が2度目のコースイン。トップ3チームの全車も揃ってコースインした。しかしメルセデスのふたりとフェルスタッペンはソフトタイヤを装着。フェラーリ勢とガスリーは、再びミディアムタイヤを履いた。
ガスリーは自身のベストタイムを更新できず、ノリス、サインツJr.、グロージャンに先行されてしまったが、なんとか9番手に踏みとどまり、ミディアムタイヤで記録したタイムでQ2突破を果たした。10番手にはキミ・ライコネン(アルファロメオ)が滑り込み、Q3進出を決めた。
なおフェルスタッペンはソフトタイヤを履いてセクター1とセクター2を圧倒的なタイムで走った。ミディアムタイヤでスタートする権利を手にするため、セクター3ではペースを落としたが、Q3に向けての準備は万端のように見えた。
なおヒュルケンベルグ、トロロッソの2台、アントニオ・ジョビナッツィ、マグヌッセンが、Q2で脱落となっている。マグヌッセンはQ1を4番手で通過していただけに、残念な結果となった。
Q3:トップ3チームの全力を尽くしたアタック合戦。フェルスタッペン初PP
Q2に続き、メルセデス勢2台が真っ先にコースイン。そしてハミルトンとボッタスが圧巻の走りを見せる。まずはハミルトンが1分15秒146を記録すると、直後にボッタスがこれを0.010秒上回って首位に立った。ガスリーも好アタックを見せ、3番手につけた。
ただ、フェルスタッペンの速さは驚異的。セクター2で全体ベストを記録し、ボッタスに0.178秒の差をつける1分14秒958でトップに立った。ベッテルはセクター1で全体ベストを記録するものの、セクター2と3が振るわずに4番手まで。ルクレールは5番手となった。以下ガスリー、ノリス、サインツJr.、ライコネン、グロージャンの順で、1回目のアタックを終えた。
残り時間が3分を切った頃から、各車が最後のアタックへ向けてコースイン。上位勢は残り2分半というところで出撃していった。
セクター1で最速だったのはベッテル。セクター2ではボッタスが最速だった。しかしフェルスタッペンはセクター3で最速を記録し、1分14秒572。ボッタスはこれに0.018秒及ばず、フェルスタッペンが自身初のポールポジションを、文字通りもぎ取ってみせた。レッドブル・ホンダにとっても、これが初のポールポジション。ホンダにとっては、2015年にF1に復帰して以来初のPPである。
ボッタスが2番手、ハミルトンが3番手とメルセデス勢が2-3。ルクレール、ベッテル、ガスリーと続いた。
中団勢のトップは、この週末ずっと好調な走りを見せていたノリスで7番手。サインツJr.も8番手に入り、マクラーレン勢が中団グループを一歩リードした格好だ。グロージャンは9番手となったが、この速さを決勝につなげることができるかに注目が集まる。ライコネンが10番手だった。
順位 | ドライバー | タイム | 差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|
1 | マックス フェルスタッペン | 1'14.572 | 211.494 | |
2 | バルテリ ボッタス | 1'14.590 | 0.018 | 211.443 |
3 | ルイス ハミルトン | 1'14.769 | 0.197 | 210.937 |
4 | シャルル ルクレール | 1'15.043 | 0.471 | 210.167 |
5 | セバスチャン ベッテル | 1'15.071 | 0.499 | 210.089 |
6 | ピエール ガスリー | 1'15.450 | 0.878 | 209.033 |
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