F1メキシコ予選:レッドブル・ホンダ&フェルスタッペン2度目のPP獲得
F1メキシコGPの予選がメキシコシティ中心部のエルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2度目のポールポジションを獲得した。ホンダ勢は全4台が予選Q3入りを果たす活躍をみせた。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
F1メキシコGPの予選が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得した。
2019年のF1メキシコGPは、非常に難しいコンディションに見舞われている。
金曜日の夜に大雨が降ったことにより、予選の直前に行われたフリー走行3回目はウエットコンディションでスタート。降雨自体は止まっていたものの、なかなか乾くことがなかったため、セッションの大半で各車がインターミディエイトタイヤを履くことを強いられた。
セッションの最後にはドライタイヤを履くことができたものの、当初予定していたプログラムを完遂できず、予選を迎えたチームも少なくなかったはずだ。
そして予選。気温は19度、路面温度は34度、路面も乾いた状態で、セッションスタートを迎えた。
予選Q1:クビアト&サインツ驚速。ボッタスを上回る
予選Q1にまず走り出していったのは、ウイリアムズの2台。ロバート・クビサが1分20秒313を記録すると、チームメイトのジョージ・ラッセルが全てのセクターでベストを更新し、1分19秒547を計測して首位に立った。
他のチームは、少しタイミングをずらしてコースイン。その矢先、ハースのロマン・グロージャンがターン1で曲がり切れず、コースオフしてしまった。この一件でイエローフラッグが振られたが、すぐに解除された。
各車アタックに入ると、次々にタイムが更新されていく。そんな中、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが1分16秒859を記録してトップに立つ。これを上回ったのは、レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンで1分16秒175。フェラーリのシャルル・ルクレールも、メルセデスの2台もこれには及ばなかった。
一番最後にタイムを計測したのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。フェルスタッペンはテクニカルなセクター2で全体ベストタイムを記録するなどし、1分15秒949で首位に立った。フェラーリ、メルセデスらは同じタイヤで2回目のタイム計測を行ったものの、デグラデーションが大きいことも影響してか、タイムアップには繋がらず。レッドブル・ホンダが1-2体制でQ1折り返しを迎えた。
なおハミルトンは、アタックを3回実施。しかし4番手のままだった。
残り3分を切ろうかという頃、7番手のキミ・ライコネン(アルファロメオ)以下のマシンが続々とコースイン。2セット目のタイヤでのアタックに入っていった。そんな中、ハースの2台とウイリアムズの2台は3セット目のタイヤを投入した。
ここで速さを見せたのは、マクラーレンとトロロッソ。ダニール・クビアト(トロロッソ)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)は、バルテリ・ボッタス(メルセデス)を上回る6番手と7番手となった。ピエール・ガスリー(トロロッソ)は9番手、ランド・ノリス(マクラーレン)も10番手と、5つのチームがトップ10圏内を分け合った。
結局Q1脱落となったのは、ランス・ストロール(レーシングポイント)とハースの2台、そしてウイリアムズの2台となった。
予選Q2:トップ3チームがミディアムタイヤで突破。ホンダ勢4台がQ3に
続いて行われた予選Q2。まずコースに出ていったのは、トロロッソ・ホンダの2台だった。しかも彼らは、ミディアムタイヤを装着。このタイヤでの決勝スタートを目論んだ。この他トップ3チームとマクラーレンのサインツJr.もミディアムタイヤを装着。ノリスはソフトタイヤを履いた。
クビアトがまず1分17秒712を計測。ガスリーはこれに及ばなかった。
ハミルトンは当然のごとく1分16秒481に入れて首位に浮上。ただしこれをフェラーリの2台が上回り、ベッテルが首位。レッドブルのフェルスタッペンはフェラーリ2台の間に割って入った。
ソフトタイヤを装着したルノー勢とノリスは、ミディアムタイヤを選んだサインツとトロロッソ2台の前に立った。彼らをもってしても、ミディアムタイヤでのQ2進出は難しそう……そんな状況である。地元メキシコの期待を一身に背負うセルジオ・ペレス(レーシングポイント)は7番手と、中団グループ勢のトップに立った。
残り時間3分というところから、全車が新品タイヤを履いてコースイン。フェラーリ、レッドブル、メルセデスもアタックに向かった。なおフェラーリとレッドブルはソフトタイヤを装着。メルセデスはミディアムを履いた。Q2最初のアタックでミディアムを履いたサインツJr.とトロロッソの2台は、ソフトタイヤを選んだ。
サインツJr.はこのアタックで、なんと4番手に飛び込んでみせた。ノリスもこれに肉薄するタイム。ただ最速だったのはメルセデス勢。ハミルトンが首位に浮上し、ボッタスが2番手につけた。フェラーリ、レッドブルの各車もハイペースで走ったが、ミディアムタイヤでのスタートを確保するためにセクター3でスロー走行するなどし、タイムを更新しなかった。
結局トップ10を占めたのはメルセデス、フェラーリ、レッドブル・ホンダと、マクラーレン&トロロッソ。Q1と同じ顔ぶれであった。ペレスは10番手のガスリーまでわずか0.008秒という僅差ながら11番手……Q2敗退となった。以下ルノーの2台、アルファロメオの2台もここで脱落となった。
予選Q3:フェルスタッペン自身2度目のPP獲得。ボッタスがクラッシュ!
運命の予選Q3。残り時間が10分になろうかというところで、全10台がコースインした。もちろん、全車がソフトタイヤ装着だが、トロロッソとマクラーレンは中古タイヤでの出走となった。
まずはマクラーレンとトロロッソは、1分16秒台後半から17秒台前半のタイム。メルセデスの2台がこれを上回るが、フェラーリのふたりがさらにその上をいいった。
しかし、最初のアタックで最速タイムを記録したのはフェルスタッペン。1分14秒910を叩き出した。チームメイトのアルボンは、メルセデス勢の間を割る5番手だった。
これで各車がピットに戻り、最後のアタックに備えた。
残り3分というところで、マクラーレンとトロロッソからコースイン。トップ3チームも続々とコースインである。最も後ろでコースインしたのは、フェルスタッペンだ。
そのフェルスタッペンは、得意のセクター2で全体ベストを記録する圧巻の走りをみせた。
ただ、最終コーナーでボッタスがクラッシュ! これでイエローフラッグが振られて、後続のマシンがタイムを縮めることができなくなった。
フェルスタッペンはそんな中でもセクター3でも全体ベストを記録し、1分14秒758。これで、ハンガリーGPに続き今季2度目のポールポジション獲得を決めた。ただイエローフラッグが振られている中でのタイムアップだったため、これがどう判断されるか心配なところだ(とはいえ、イエローフラッグが出される以前の持ちタイムでも、PPを獲得するには十分だった)。
2番手にはルクレール、3番手にはベッテルとフェラーリ勢が続いた。
メルセデス勢はハミルトンの4番手が最高位。ただ、PPのフェルスタッペンには0.5秒の差をつけられることになった。レッドブルのアルボンが5番手、クラッシュのボッタスが6番手となった。
中団グループ勢トップはサインツで7番手。ノリスも8番手となった。トロロッソ勢はクビアト9番手、ガスリー10番手である。
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | マックス フェルスタッペン | 7 | 01'14.758 | 207.260 | ||
2 | シャルル ルクレール | 7 | 01'15.024 | 00.266 | 00.266 | 206.525 |
3 | セバスチャン ベッテル | 7 | 01'15.170 | 00.412 | 00.146 | 206.124 |
4 | ルイス ハミルトン | 6 | 01'15.262 | 00.504 | 00.092 | 205.872 |
5 | アレクサンダー アルボン | 6 | 01'15.336 | 00.578 | 00.074 | 205.670 |
6 | バルテリ ボッタス | 5 | 01'15.338 | 00.580 | 00.002 | 205.665 |
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