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ルノー製PUはレースでは”最高”? 「重要なのは長所と短所を把握できること」

2019年F1をカスタマーチームであるマクラーレンの後塵を拝する、ランキング5位で終えたルノーのワークスチーム。しかしシリル・アビテブールは、ルノーのPUはレースで最高のパフォーマンスを発揮していると語る。

Nico Hulkenberg, Renault F1 Team R.S. 19

Nico Hulkenberg, Renault F1 Team R.S. 19

Glenn Dunbar / Motorsport Images

 ルノーF1チームのマネージング・ディレクターであるシリル・アビテブールは、2019年シーズンを振り返り、昨年からカスタマーチームとなったマクラーレンに敗れたものの、チームにとっては良いベンチマークになったと語る。

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 ルノーF1チームは、2019年シーズンをコンストラクターズランキング5位で終えた。ダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンベルグという経験豊富なドライバーラインアップでシーズンに挑んだルノー。シーズン終盤はトロロッソ・ホンダに僅差まで迫られたが、なんとか踏ん張り、前述の通りのリザルトを手にすることとなった。

 ただランキング4位はマクラーレン。マクラーレンは2018年からルノーのパワーユニット(PU)を使うカスタマーチームであり、ワークスチームを打ち負かしたということになる。

「確かに、カスタマーチームに敗れてしまった。しかし、我々がカスタマーチームに負けることがなかった時でも、なかなかマクラーレンには勝てなかった。マクラーレンは素晴らしいチームだ」

 アビテブールはそう語った。

 ただここ数年のマクラーレンは、厳しい状況が続いていた。大波乱となったブラジルGPでは、カルロス・サインツJr.の手により3位表彰台を手にしたが、これはチームにとっては2014年の開幕戦以来、5年半ぶりのトップ3フィニッシュだったのだ。つまりその長い低迷期から復活する兆しを、マクラーレンが見せたということだ。

「マクラーレンには厳しい時期もあった。ザク(ブラウン/マクラーレンCEO)が語っていないこともあるだろう。自分たちの立ち位置がどこなのか、何を変更する必要があるのか、何を強化する必要があるのか……そういうことを本当に理解するためには、何かを変更する必要がある時もある」

「彼らがルノーのカスタマーチームになった時(2018年)、我々ルノーがそのベンチマークになったんだと思う」

 当時はレッドブルもルノーのPUを使うワークスチームだった。しかしルノーやマクラーレンが勝てない中、レッドブルは勝利を争う存在だった。これが、マクラーレンにとってのベンチマークになったと、アビテブールは考えているのだ。

「我々が最高だったという意味でのベンチマークではない。しかし少なくともマクラーレンは、当時のレッドブルを見て、ルノーのPUにできることは何かということを理解していたはずだ」

「そのおかげで、マクラーレンの中で何を変える必要があるのか、本当の意味で気付くことになったと思うし、実際に彼らはそれをやった。彼らはその情報に基づき、行動したんだ」

「我々も少し遅れて、それと同じことをしている。このPUで何ができるのか。それは我々も分かっているんだ」

 2019年シーズンを未勝利で終えたルノー製PU。しかしアビテブールは、レースでは最高の存在のひとつだと自信を持っているという。

「私の考えでは、我々のPUは冬の間に最も進化したと思う。おそらく、レースでは最高のPUのひとつだと思う。それは良いことなのだが、それだけでは不十分だ」

 アビテブールは、PUのパフォーマンスには自信を持っているものの、それを最大限に活かすためには、シャシーの改善が必須だと語る。

「だから我々は、行動を起こさなければならなかった」

「空力部門を再構築した。そして、マクラーレンの復活に無関係だとは言えない、パット・フライも迎え入れることにした。しかもそれで終わりではない」

「重要なことは、自分たちの強みと弱みを常に評価できることだと思う。それがマクラーレンが今年やったことであり、今も引き続きやっていることなんだ」

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