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F1新車”雑感”解説:”弱点”を補い、ダブルタイトル7連覇へ。メルセデスW11

メルセデスが発表した、2020年シーズン用のニューマシンW11。一見昨年型マシンによく似ているが、それでも随所に改善が施されているのが分かる。

Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 W11

写真:: Mercedes AMG

 2月14日に発表されたメルセデスF1チームの新車W11。このマシンは昨年型W10に実によく似ているという印象だ。ただ、細部を見ていくと、色々と変わっている部分が見て取れる。

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 ノーズの形状はほぼ同じ。フロントウイングも、昨シーズン序盤に投入された”アウトウォシュ型”の傾向がさらに強まっている。

 フロントサスペンションもアップライトからアタッチメントを伸ばし、そこに地面と平行になったアッパーアームが接続されるというレイアウト。これはW10から継続である。ロワアームについては実測値ではないものの、昨年よりも下半角(モノコックからアップライト接続部に向けての角度)がキツくなっている印象を受ける。もしこれが本当ならば、モノコックの下面が、W10よりも高く持ち上がられているのかもしれない。またこのロワアームは、より複雑な3D形状になっているようだ。

 プッシュロッドはブレーキダクトの内部を斜めに通り、アップライトの中央付近でロワアームに接続されている。昨年型はブレーキダクトの外にとりつけられていたため、この部分では考え方が異なっている。またブレーキダクト自体の形状も、昨年型では曲面が多用されていたが、新車はより角ばったデザインになった。

 ノーズの下面には、昨年も取り付けられていたケープ(地面と平行の板)が存在。フロア下へと向かう気流を制御している。

 最も大きく変わったのは、サイドポンツーンの形状だろう。昨年型W10では、アルファベットの”D”に似た、マシン外側の淵で曲線を描く形状だった。しかし今年はより四角に近い形状となり、その幅が広げられている。また高さも引き上げられたことで、前面投影面積が拡大している印象だ。

 その一方で、開口部の下部分は埋められ、ボディワークがえぐられている。この部分に空気を流すことが狙われているだろう。ここには、ほぼ真円の小型の開口部が存在しているのも確認できる。これがどんな役割を持っているのか、興味深いところだ。昨年のマシンでは、冷却に苦労することもあったメルセデス。その対策としての開口部なのだろうか?

 サイドポッド直前には、航空機のような翼が上下に存在。これは昨年からの”レッドブル型”とも言えるもので、フェラーリSF1000などにも採用されている。今季のトレンドとも言えそうだ。

 ただサイドポンツーンが単純に大きくなったのかと言えば、そういうわけではなさそう。後部の落とし込みが急角度に、直線的になっており、サイドポンツーン下のえぐれた部分を通った気流と合流してマシンのリヤへ抜け……ディフューザーの効果を高めようとしているはずだ。

 ラジエターの面積を大きく取りつつも、空力面で悪影響を及ぼさない……そんな解決策であることが伺える。

 そういう意味で今年のメルセデスは、昨年の”弱点”を補った、正常進化版と言うべき存在のように思われる。

 前人未到のダブルタイトル7連覇……W11はそれを成し遂げることができるのか? ライバルであるフェラーリ、レッドブルも着実に進化を遂げており、簡単な戦いにはならないだろう。

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