優勝も夢ではなかった。ホンダ田辺TD「好結果を拾える時に、確実に拾うのが重要」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、F1第4戦イギリスGPを振り返り、メルセデスとはまだ差があるものの、同地で次週に行なわれるF1 70周年記念GPに向け、その差を縮めることができるよう準備すると語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
F1イギリスGPの決勝レースで、ホンダ製パワーユニット搭載マシンは、4台中3台が入賞を手にすることになった。
「メルセデスの2台に大きく離され、そして3台がQ2落ちするという予選結果を受け、4台がきちんと走ってポジションを上げることが目標でした。結果的に(ダニール)クビアトは残念でしたが、残りの3台はポジションを上げてレースを終えることができました」
オンラインでの記者会見に臨んだ、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクター(TD)は、そう語った。
予選では、メルセデスの速さばかりが目立った。3番手だったマックス・フェルスタッペンでさえ、ポールポジションを獲得したルイス・ハミルトンからは、1秒以上の遅れ。その差は大きかった。しかしレースでは、この差は縮まったように見えた。
「予選では、メルセデスとの間に1秒の差がありました。でも長いレースで見た際には、まだ差は大きいとはいえ、それなりのペースでは走ることができました」
そう田辺TDは語った。
「最後に、メルセデスの2台はパンクチャーに見舞われました。彼らもタイヤが限界に近づいているのは分かっていたでしょうし、そんな中でマックスは、プレッシャーをかけつつ走ることができた。でもまだ絶対値としては差があります。今後は、マシンの仕上がり、パワーユニットのマネジメントの最適化を進め、また来週ここ(シルバーストン)に戻ってきたいと思います」
「1週間でジャンプアップするのは簡単ではありません。でも出来る限りのことをして、メルセデスとの差を詰めるべく、準備を進めていきたいと思います」
なおフェルスタッペンは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がパンクに見舞われたことを受け、ファステストラップ獲得を狙うべくピットインした。しかしその後、首位を走っていたルイス・ハミルトン(メルセデス)もパンク……もしフェルスタッペンがピットインせず走り続けていれば、勝利の可能性も高かった。そうなった場合でも素直に喜ぶことができたか? そう尋ねられた田辺TDは、次のように語った。
「予選で差があり、レースペースでも明らかに負けているという中で、結果を残すのは大事なことです。年間通してみても、モチベーションという意味でも、ひとつひとつ、落とさずに獲る。落ちてきたのなら、確実に拾う必要があります。そういう意味では、喜ぶことができると思います」
「でも、真の実力という意味で喜べたかと言うと、また話は別です。落ちてくるまで待たねばいけないというのは、まったく喜べない状況ですね」
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