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ガスリーの勝因は”セクター2”の速さ。アルファタウリ代表「土曜日に決めた」

アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが勝利した今年のイタリアGP。その勝因は、ダウンフォースが必要なセクター2で速さを発揮できるセッティングにあったようだ。

Pierre Gasly, AlphaTauri AT01, Carlos Sainz Jr., McLaren MCL35

写真:: Charles Coates / Motorsport Images

 F1第8戦イタリアGPで勝利を収めたのは、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーだった。今季はこのイタリアGPを迎えるまで、メルセデスの2台とレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが7戦中5回で表彰台を占めてきたが、彼らが総崩れ……アルファタウリ、マクラーレン、レーシングポイントが表彰台を獲得した。F1の歴史を振り返っても、最大の番狂わせのひとつと言えるだろう。

 しかしレース終盤のガスリーとカルロス・サインツJr.(マクラーレン)の優勝争いは、手に汗握るモノだった。ペースで勝るのはサインツJr.。しかしガスリーはなんとかこらえ、0.4秒差で逃げ切ってみせた。

 なぜガスリーは、ペースに勝るサインツを抑え込むことができたのか? その秘密はサーキットのセクター2にある。

 サインツJr.が乗るマクラーレンMCL35は、ローダウンフォース仕様のセッティングだった。そのため、直線主体であるモンツァのセクター1とセクター3で速さを誇った。一方でガスリーのアルファタウリAT01は、少しダウンフォースをつけたセッティングであり、セクター2で速さを誇った。

 ふたりの差は、サインツJr.がキミ・ライコネン(アルファロメオ)を攻略した直後の34周目には4.3秒開いていた。これが39周目には3.3秒、44周目には2.2秒と、1周ごとに0.2秒程度縮まっていった。ただ、ふたりの差が2秒以内となった後、46周目から51周目までは、ずっと1.5秒前後の差であり、サインツJr.は差を縮めることができなかった。

 この当時のラップタイムの推移を見ると、サインツJr.が一定のペースで走り続けた一方で、ガスリーは自身が得意とするセクター2で全力を発揮。49周目にはこのセクター2の自己ベストタイムを記録している。ガスリーは不利であるセクター1とセクター3で差を縮められるのは許容しつつも、自身に分があるセクター2で出来る限りサインツJr.との差を開こうとしたのだ。

 当時のことについて、ガスリーはレース後の記者会見で、次のように明かしている。

「僕はコーナーでタイヤを可能な限りプッシュした。そのことは明らかに、タイヤのデグラデーションが進むということを意味する。でも、それがラップタイムを上げる唯一の方法だったんだ」

 そうガスリーは語る。

「カルロスがどんどん近付いてくるのがミラーで見えた。そして、ターン1で苦しんでいるのは分かっていた」

「彼が1.5秒差に近づいた時、あまり近付いてこないのを見た。彼が何かを仕掛けてきた時に防御できるように、なんとかエネルギーを節約することができた。彼は後ろにいたけど、ラッキーなことに残りのレースはあまり長くなかった。ミディアムタイヤのゴムは、最後はほとんど残っていなかったと思う」

 ガスリーが言う通り、たしかに最後はタイヤを使い切ってしまったようだ。事実、ラップタイムは51周目からガクンと落ち、サインツJr.との差が再び縮まり始める。ただそれでも、サインツJr.がオーバーテイクを完了することはなかった。1周のペースは自身の方が良くてもセクター2で引き離されてしまい、バックストレートで接近しても最終コーナー”パラボリカ”で再び引き離され……最大のオーバーテイクポイントであるメインストレートとターン1で、ガスリーに近付くことができなかったのだ。

 アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は、これについて次のように語っている。

「サインツは、より薄いウイングで走っていた。だからセクター1では彼らの方が速かった」

 そうトスト代表は語る。

「しかしセクター2では、我々の方が優れていた。セクター2で十分に接近できない場合、スリップストリームを使ってオーバーテイクするには、遠すぎるんだ」

 結局、それがガスリーを守ることになった。

「我々は少しダウンフォースをつけて走っていた。それが分かっていたんだ。だから昨日(土曜日)、ダウンフォースを少し付けた状態でコースに出ることを決めた」

 つまり土曜日に下した決断が、ガスリーとアルファタウリに勝利をもたらした……そうも言えるだろう。

■ガスリーvsサインツJr. セクター2タイムの推移

      Lap   ピエール・ガスリー  カルロス・サインツJr.      両者の差

43

28.291 28.485 2.603
44 28.288 28.484 2.232
45 28.384 28.459 1.875
46 28.307 28.460 1.662
47 28.267 28.477 1.556
48 28.325 28.627 1.516
49 28.162 28.527 1.452
50 28.241 28.612 1.562
51 28.427 28.596 1.507
52 28.561 28.517 0.887
53 28.815 29.107 0.415

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