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アルファタウリとの50戦目で歓喜の優勝。ホンダ田辺TD「モチベーションを高める1勝」

アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが勝ったF1イタリアGPを振り返り、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「チームとホンダのモチベーションを高めてくれる1勝だった」と語った。

Pierre Gasly, AlphaTauri, 1st position, celebrates with the team in parc ferme

Andy Hone / Motorsport Images

 2020年のF1イタリアGPを制したのは、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーだった。ガスリーはピットストップを終えた直後にセーフティカーが出動するという好機を生かし、10番グリッドからのスタートだったにもかかわらず、F1での初勝利を手にした。

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「ガスリー選手には、おめでとうという言葉を贈りたいと思います。サーキットに来ているチームのメンバー、ファクトリーのメンバー、そしてホンダのメンバーたちにも、おめでとうと言いたいです」

 ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、レース後にオンラインで行なわれた記者会見でそう語った。

「チームの母国、そしてホンダとの50戦目という節目のレースでの優勝は、チームも、そしてホンダのモチベーションも高めてくれると思います」

 確かに絶好のタイミングでセーフティカーが出動するという幸運もあった。とはいえ、後方から迫りくるライバル勢たちから、レース距離の半分を逃げ切ってみせたというのもまた事実である。しかもモンツァは、現在のF1サーキットの中でも随一のパワーサーキットだ。

「レース距離の半分を逃げ切れたということは、ドライバーも含め、パッケージとしてマシンが良く出来ていたという風に考えます。なので、今回のようなレース展開が出来、フィニッシュできたと思っています」

 しかしラスト10周は、マクラーレンのカルロス・サインツJr.が1周ごとに差を縮めてくるという、手に汗握るような展開だった。田辺テクニカルディレクターは当時、祈るような気持ちもあったと認めつつも、優勝が近づいているのを実感していたという。

「ホンダとして思えば、ここは守り切って勝って欲しいと思っていました。そしてサインツJr.との差をキープしてくれました。祈る気持ちと、これは行けそうだなという気持ちが混在していました。しかし徐々に『これは行ける』という想い、確信が強くなっていきました」

 ただホンダとしては、喜ばしいことだけだったグランプリではなかった。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、パワーユニットに端を発するトラブルによりリタイアしたのだ。

「マックス選手は、PUに起因すると思われるトラブルによりリタイアを喫し、悔しい思いをしました。今回起きたことを真摯に受け止めたいと思います」

 そう田辺テクニカルディレクターは語る。

「PUについてはデータと現物の確認を行ない、検証したいと思います」

 原因については検証しなければ分からないという田辺テクニカルディレクターだが、今回の勝利をポジティブに捉え、さらに前進していきたいと語った。

「楽観的であるかもしれませんが、アルファタウリとの優勝をポジティブな気持ちで捉え、モチベーションに変えて今後に挑みたいと思います」

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