フリー走行レポート

F1ロシアFP1:首位ボッタスにリカルドが続く。ホンダPU勢は4台がトップ10

F1第10戦ロシアGPのフリー走行1回目は、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムを記録した。

Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20

Daniel Ricciardo, Renault F1 Team R.S.20

Zak Mauger / Motorsport Images

 F1第10戦ロシアGPのフリー走行1回目が行なわれた。トップタイムを記録したのはバルテリ・ボッタス(メルセデス)で、タイムは1分34秒923だった。

 2020年シーズンのF1も後半戦に突入。ソチ・オートドロームで行なわれるロシアGPの最初のセッションは、気温26℃、路面温度24℃というコンディションでスタートした。

 まずはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンを先頭に各車がインスタレーションを開始した。メルセデスの2台は他のチームに先駆けてタイム計測に入り、ボッタスがミディアムタイヤで1分37秒313、ルイス・ハミルトンがハードタイヤで1分37秒716というベストタイムを記録した。

 セッション開始20分が経過した頃から徐々にタイム計測に入るドライバーが増えていった。アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトはミディアムタイヤで1分37秒633をマークし、ボッタスから0.320秒落ちの2番手につけた。

 路面温度が向上していく中で、セッション序盤にメルセデス勢が記録したタイムを上回るマシンが出始める。セルジオ・ペレスが1分37秒304でトップタイムをマークすると、クビアトが1分37秒124でそれを上回った。

 その後、ハードタイヤを履くルノーのダニエル・リカルド、フェルスタッペンも相次いでトップタイムを更新した。その一方でメルセデス勢は、開始30分の段階で早くも2セット目のタイヤを投入。ソフトタイヤのボッタスは1分34秒923というタイムをマークし、フェルスタッペンを1.8秒も上回ってみせた。

 そんな中、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)がターン7で体勢を乱し、リヤからウォールにヒット。リヤウイングが外れかける状態となってしまったが、自力でピットに戻ることができた。

 これによりバーチャルセーフティカーが発令されたが、ちょうど1セット目のタイヤ返却時間を迎えたこともあり、このタイミングで各車が続々とピットに戻ってきた。ベストタイム上位6人はボッタス、ペレス、フェルスタッペン、リカルド、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)だ。

 その後先陣を切ってコースに向かっていったのは、15番手タイムとなっているハミルトン。直前に使用したソフトタイヤを返却し、セッション開始直後に投入したハードタイヤでコースに向かったが、ターン2のブレーキングでオーバーシュートしたことでタイヤにフラットスポットを作ってしまった。無線で『タイヤが終わった』と話すハミルトンはその周でピットに戻っていった。

 同じく最初に投入したミディアムタイヤでコースに向かったボッタスも、ターン13のブレーキングでタイヤをロックさせてしまい、そのままピットイン。メルセデス勢はなかなか順調にセッションを進められない。

 残り36分、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)がターン10でクラッシュしたことにより、セッションは赤旗中断となった。残り29分から走行が再開され、各車が続々とコースインしていった。

 ソフトタイヤを履いたフェルスタッペンは1分35秒577をマークし、2番手につけた。しかし同じくソフトタイヤを履いたリカルドがそのタイムを塗り替え、フェルスタッペンの前に立った。その後は各車燃料を積んでの走行となり、1分40秒〜41秒あたりのラップタイムで周回を重ねていき、チェッカーを迎えた。

 セッションのトップタイムはボッタス。コンマ5秒差の2番手にリカルドがつけ、以下フェルスタッペン、ペレス、ランス・ストロール(レーシングポイント)と続いた。アルファタウリ勢もクビアトが7番手、ガスリーが10番手に入り、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)も8番手に入ったため、ホンダパワーユニット勢は4台がトップ10に入る上々の滑り出しとなった。

 一方のハミルトンはソフトタイヤでのアタックを完了できず、ハードタイヤにも早々にフラットスポットを作ってしまった影響で19番手にとどまった。

 

Read Also:

順位 ドライバー 周回数 タイム 前車との差 平均速度
1 Finland バルテリ ボッタス 13 1'34.923     221.788
2 Australia ダニエル リカルド 22 1'35.430 0.507 0.507 220.609
3 Netherlands マックス フェルスタッペン 22 1'35.577 0.654 0.147 220.270
4 Mexico セルジオ ペレス 23 1'35.796 0.873 0.219 219.767
5 Canada ランス ストロール 21 1'35.965 1.042 0.169 219.379
6 France エステバン オコン 23 1'36.061 1.138 0.096 219.160
7 Russian Federation ダニール クビアト 22 1'36.230 1.307 0.169 218.775
8 Thailand アレクサンダー アルボン 24 1'36.254 1.331 0.024 218.721
9 Germany セバスチャン ベッテル 23 1'36.323 1.400 0.069 218.564
10 France ピエール ガスリー 25 1'36.706 1.783 0.383 217.699

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 F1ロシアFP1速報:ボッタス首位。フェルスタッペンは3番手発進
次の記事 レーシングポイント改めアストンマーチン、来季のカラーリングはグリーン&ピンクに?

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か

超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か

スーパーGT
岡山公式テスト
超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か 超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か
雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向

雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向

スーパーGT
岡山公式テスト
雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向 雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向
岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」

岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」

スーパーGT
岡山公式テスト
岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」 岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」

最新ニュース

「KTMはドゥカティにかなり接近している」バスティアニーニ、開幕戦終えライバルの進歩実感

「KTMはドゥカティにかなり接近している」バスティアニーニ、開幕戦終えライバルの進歩実感

MGP MotoGP
ポルトガルGP
「KTMはドゥカティにかなり接近している」バスティアニーニ、開幕戦終えライバルの進歩実感 「KTMはドゥカティにかなり接近している」バスティアニーニ、開幕戦終えライバルの進歩実感
アルピーヌF1、最遅の”衝撃”が体制刷新の引き金に「変革の必要性を確認できた」

アルピーヌF1、最遅の”衝撃”が体制刷新の引き金に「変革の必要性を確認できた」

F1 F1
アルピーヌF1、最遅の”衝撃”が体制刷新の引き金に「変革の必要性を確認できた」 アルピーヌF1、最遅の”衝撃”が体制刷新の引き金に「変革の必要性を確認できた」
マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる?

マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる?

MGP MotoGP
マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる? マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる?
今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」

今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」

F1 F1
今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」 今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本