F1サクヒールFP2:またもラッセルがトップタイム。フェルスタッペンが続く
F1サクヒールGPのフリー走行2回目が行なわれ、FP1に続きメルセデスのジョージ・ラッセルがトップタイムをマークした。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
F1第16戦サクヒールGPのフリー走行2回目が、バーレーン・インターナショナル・サーキットの“アウター・サーキット”で行なわれた。トップタイムを記録したのはジョージ・ラッセル(メルセデス)で、タイムは54秒713だった。
通常レイアウトで行なわれた先週のバーレーンGPに続き、バーレーン・インターナショナル・サーキットでの2週連続となった今回のグランプリ。アウター・サーキットはコースの外周部分を使用した超高速レイアウトだ。
FP1のトップタイムはジョージ・ラッセル。彼は今回、新型コロナウイルス陽性となったルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスから出走しているが、同チームでの初セッションでいきなりトップタイムを記録して見せた。なおレッドブル、アルファタウリのホンダパワーユニット勢も好調で、FP1ではトップ6に4台が入った。
FP2は気温24℃、路面温度26℃というコンディションでスタート。バーレーンGPの事故で負傷したロマン・グロージャン(ハース)の代役、ピエトロ・フィッティパルディがひとりコースインし、ミディアムタイヤで周回を重ねていった。
その後、アルファロメオ、マクラーレン、レーシングポイントと、徐々にコースに出るチームが増えていった。カルロス・サインツJr.(マクラーレン)は計測1周目で55秒699をマークし、FP1で自身が記録したタイムを上回った。
セッション序盤をリードしたのは、ルノーのエステバン・オコン。55秒210を記録してトップに立つと、それを55秒185に更新して見せた。
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はターン2を立ち上がる際に体勢を乱しスピン。しかしすぐにコースに復帰し、事なきを得た。一方、チームメイトのシャルル・ルクレールは無線で「何かが壊れた」と主張。なんとかスロー走行でピットレーンに戻ったが、自力でピットまで戻ることはできず、メカニックの助けを借りながらガレージインした。
セッション開始から20分が経過すると、メルセデス、レッドブルといった上位陣もタイム計測に向かっていった。多くのマシンがミディアムタイヤを履く中、メルセデスの2台はハードタイヤでコースイン。バルテリ・ボッタスが55秒321で2番手につけた。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はミディアムタイヤで55秒043をマーク。トップにつけた。チームメイトのアレクサンダー・アルボンも同じくミディアムタイヤで55秒231までタイムを伸ばし、オコンに次ぐ3番手まで順位を上げた。
各車1セット目はミディアム、ハードといった硬めのコンパウンドを装着していたが、開始30分を過ぎた頃から2セット目のタイヤとしてソフトタイヤを履いてアタックを行なうチームが出始める。その中でもセルジオ・ペレス(レーシングポイント)は54秒866でトップタイム更新。このセッションで初めてタイムを54秒台に入れたドライバーとなった。その後オコンもソフトタイヤで54秒台に入れ、2番手に続いた。
ターン3でスピンがあったベッテルは、ターン5で再びスピン。本コースを横切る形となり、走行中のケビン・マグヌッセン(ハース)とあわや接触という場面もあった。ベッテルはチームに対してリヤの不安定さを訴えていた。
ソフトタイヤでアタックを開始したボッタスは、54秒506でトップに。しかしターン8でのトラックリミット違反があったとして、このタイムは抹消されてしまった。その直後、ラッセルが54秒713をマークしてトップに立った。
レッドブルの2台もソフトタイヤでアタックするが、フェルスタッペンが3番手、アルボンは5番手。ふたり共にマシンがアンダーステア傾向であることを訴えており、ターン8をアウト側にはみ出す場面が見られた。ただフェルスタッペンはその後わずかにラップタイムを向上させ、ペレスを抜いて2番手となった。
セッション序盤で縁石に乗ってフロアを傷つけた事によりメカニックが作業を行なっていたランド・ノリス(マクラーレン)のマシンだが、再びコースに出た後も状態が思わしくない様子。サインツJr.もギヤの不調でピットに戻るなど、マクラーレンにとっては苦しいFP2となった。
セッション終盤は、マクラーレンの2台とトラブルにより未だタイムを計測していないルクレールを除いた17台がコースインし、ロングランペースの確認を行なった。メルセデス勢はハードとソフトでロングランをした一方で、レッドブル勢はミディアムとソフトのデータを収集した。
結局ラッセルの2セッション連続トップタイムでサクヒールGPの初日が終了した。2番手以下にはフェルスタッペン、ペレス、オコン、アルボンと続いた。アルファタウリ・ホンダもダニール・クビアトが6番手、ピエール・ガスリーが9番手となり、ホンダパワーユニット勢はFP1に続き4台がトップ10に入った。
ボッタスは速さを見せるも、トラックリミット違反により思うようにタイムが残せず11番手。2セッション続けてラッセルにトップタイムを奪われる格好となった。
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジョージ ラッセル | 48 | 54.713 | 233.121 | ||
2 | マックス フェルスタッペン | 43 | 54.841 | 0.128 | 0.128 | 232.577 |
3 | セルジオ ペレス | 52 | 54.866 | 0.153 | 0.025 | 232.471 |
4 | エステバン オコン | 50 | 54.940 | 0.227 | 0.074 | 232.158 |
5 | アレクサンダー アルボン | 42 | 55.036 | 0.323 | 0.096 | 231.753 |
6 | ダニール クビアト | 58 | 55.068 | 0.355 | 0.032 | 231.619 |
7 | ランス ストロール | 44 | 55.104 | 0.391 | 0.036 | 231.467 |
8 | ダニエル リカルド | 47 | 55.124 | 0.411 | 0.020 | 231.383 |
9 | ピエール ガスリー | 48 | 55.133 | 0.420 | 0.009 | 231.346 |
10 | カルロス サインツ Jr. | 39 | 55.258 | 0.545 | 0.125 | 230.822 |
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