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鈴鹿サーキット、F1日本GP開催断念を受け会見。田中薫社長「期限までに関係者の入国に関する回答が得られず、私が判断」

鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドの田中薫社長が、F1日本GPの開催断念に際して記者会見を実施。「期限までに関係者の入国に関する回答が所管官庁から得られず、私が判断した」とその理由を説明した。

Formula1 Honda Japanese Grand Prix 2021

Formula1 Honda Japanese Grand Prix 2021

Masahide Kamio

 2021年F1日本GPの開催が断念されたことを受け、モビリティランドの田中薫社長が、スーパーGTが開催されている鈴鹿サーキットで会見に応じ、今回の決断に至った経緯について語った。

「今年はホンダのラストランもあるし、角田裕毅選手(アルファタウリ)の凱旋レースということもあって、非常に期待していました。そういう特別な年でしたが、2年連続で開催できないことになり、残念です」

 田中社長はそう語った。

「一番の問題は、関係者の入国が確定できないということです。日本は今、基本的には外国人の入国を認めていません。F1にしても他のスポーツにしても、外国人の選手がやってくるには、入国ビザを取得しなければいけません。これが確定できなかったというところがネックになりました」

 ここに至るまでには、様々な準備を進めていたと、田中社長は語る。

「入国に関しては、スポーツ庁が所管官庁になっていました。ですので、そこに対して申請書類を出しました」

「今回はF1側も、(ステファノ)ドメニカリCEO含め、なんとか開催したいということで、様々な協力をいただきました。入国予定の関係者の氏名からデータ、どう入国するかなどを全部リスト化しました。これについてはF1側が大いに協力してくれました」

「ビザを発給するのは外務省なんですが、防疫を判断するのは厚労省、入国の審査は法務省だということです。防疫体制がしっかりしていると認められなければ、ビザが発給されないんだろうなと思います」

「入国に関して求められたことについては、やり切ったと思います。到着する空港を限定して、そこからバブルを形成して、どこにも寄らずにホテルに移動、そのホテルはフロアもしくは一棟借りにし、食事も限られた場所で採って、あとは専用のトランスポーターを用いてのサーキットとの往復のみ……さらにはバブル同士が交わることのないように検討しました」

「(通常の14日間という)隔離期間を免除してもらうために、そういうことを準備したということです」

 ただ結局は、国から入国に関する確約は得られず、開催を断念せざるを得なかった。

「(入国許可が下りなかった)具体的な理由は分かりません。ですが、期限となる日程までには、回答が得られなかったということです。これを出せば確実に入国の許可が得られる……というモノではなかったのですが、求められたモノは完璧な形で提出していました」

「許可が出なかったと言うか……申請はしましたが、一定のタイミングでは回答が得られず、入国の見通しが立たなかったということです」

「そして判断しなければいけないタイミングがありますから……最終的には私が判断したということになります」

 MotoGPの日本GPは、6月の段階で中止が決定した。しかしF1日本GPは、この8月までその判断を遅らせることができた。この違いはどこにあったのだろうか?

「それぞれのレースごとに、運営団体は違います。それぞれの団体と、判断の期限を設定するわけなのですが、MotoGPはたまたま6月だったということです」

「ただ、開催できなかった場合には、代替のカレンダーを設定しなければいけませんから、10月の開催について8月まで判断を先送りするというのは、本当にギリギリのタイミングだったと思います。特にF1は、ドメニカリ会長も含めて、日本GPをどうしてもやりたいと言っていただけたので、ギリギリまで待ってもらうことができたのだと思います」

 オリンピックやパラリンピックが日本で開催される中、F1日本GPの開催は叶わなかったことについて、田中社長は次のように思いを語った。

「競技ごとに特性や条件が違うと思いますが、一般的にも、そして個人的にも(F1日本GPを開催できなくなったのは)残念です。F1は世界的なスポーツですから、やっぱり観たいですよね」

「スポーツ庁にも、理解はしていただいたと思います。オリンピックを除けば、約1500人という数は、現在の状況下では最も多い外国人の入国数だと思います。だから理解はしていただいたと思いますが、慎重にならざるを得なかったんだと思います」

「モータースポーツの公益性、文化という意味では、ヨーロッパと比べればその成熟度は違います。そこは、皆さんと共にさらに成長させていかなければいけない。今回はそれを痛感しました」

「でも自動車産業は、日本における基幹産業でもあります。そこを訴え続けてきたことで、F1の存在意味は理解されてきたのではないかと思います」

 鈴鹿サーキットでのF1日本GPは、2024年まで開催契約が既に締結されている。まずは来年の日本GPに向け……田中社長は次のように語った。

「来年からさらに3年間、開催を継続することが決まっています。特に2022年、鈴鹿サーキットは60周年を迎えます。さらに楽しんでいただけるように、それからこれまでの御礼も兼ねて、特別なグランプリを作っていきたいと思います」

「この瞬間から、来年に向けて準備を進めていきます」

 

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