ホンダPU勢には試練のF1イギリスGP。田辺TD「ここがターニングポイントだったと言われないよう、今後も全力を尽くす」
イギリスGPでは角田裕毅のみが入賞となったホンダPU勢。田辺豊治F1テクニカルディレクターは「非常に残念な結果」としながらも、これがターニングポイントにならないようにしたいと語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
F1イギリスGPは、ホンダ製パワーユニット(PU)搭載勢にとっては、厳しいレースとなった。
レッドブル・ホンダは、マックス・フェルスタッペンがポールポジションからスタートしたものの、1周目にルイス・ハミルトン(メルセデス)に追突されたことでクラッシュし、リタイア。チームメイトのセルジオ・ペレスも16位だったため、チームとしてノーポイントに終わった。
アルファタウリ・ホンダも、角田裕毅が10位1ポイントを獲得したものの、そのチームメイトであるピエール・ガスリーはレース終盤にパンクに見舞われたため追加のピットイン……やはり無得点に終わった。
つまりホンダPU勢は、角田が獲得した1ポイントしか手にできなかったわけだ。
「レッドブル・レーシングにとっても、そしてホンダの欧州の拠点があるという意味でも、イギリスGPは地元レースでした。しかし、非常に残念な結果に終わりました」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、決勝レース後にそう語った。
「今回は初めて、スプリント予選レースが導入されたグランプリとなりました。色々と難しいところもありました」
「そのスプリント予選でポールポジションを獲得したフェルスタッペン選手が、1周目にハミルトン選手に後ろから接触され、コントロールを失ってクラッシュ。かなりのインパクトだったので心配したのですが、無事にマシンから降り、大事には至らなかったのは幸いでした」
「アルファタウリは、FP1の後すぐにパルクフェルメになるというフォーマットの中、難しい状況でレースを迎えました。しかし2台共に粘り強く走り、ポジションを上げることができました。ガスリー選手は終盤にパンクでピットインしなければならず残念でしたが、角田選手が代わりにポイントを獲得してくれました。これが、今回ホンダ勢唯一のポイント獲得です。彼がきっちりと走って結果を残せたのは、良かったと思います」
フェルスタッペンは、かなり速いスピードでタイヤバリアに叩きつけられた。これにより、マシンに右サイドは激しく壊れ、エンジンカウルも粉々に割れていた。当時の衝撃は、51Gだったとも言われる。
このクラッシュによるPUへのダメージはどのようなモノなのか? そう尋ねられた田辺テクニカルディレクターは、次のように語った。
「マシンが吊り上げられた映像を最初に見た時には、かなり酷いダメージかなと思ったんですが、その映像で見たよりは、実際のダメージは小さいような気がします」
そう田辺テクニカルディレクターは語る。
「しかしいずれにしても、マシンに搭載した状態での見た目では、そのダメージは分かりません。HRD Sakuraに送り返した上で確認して、判断したいと思います」
「今回は非常に残念な結果でした。でも、正直言って23レースのうちの1戦ですし、まだ10戦が終わっただけ。ある意味、シーズンの半分も終わっていません。この先も気持ちを切り替えて、1戦1戦を大切にしてやっていきたいと思います。『このイギリスGPがターニングポイントだったね』と言われないように、この先も全力でやっていきたいと思います」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments