悪天候&異例のベルギーGPで、ホンダ勢2台が入賞。田辺豊治テクニカルディレクター「常に最善を尽くすことが重要」
悪天候に見舞われたF1ベルギーGPで、ホンダ勢はマックス・フェルスタッペンの優勝を含め、2台が入賞。田辺豊治F1テクニカルディレクターは、常に最善を尽くすことが重要だと語った。

2021年のF1ベルギーGPは、長く、そして短いレースだった。そんな中、優勝を手にしたのはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだった。
決勝日のスパ・フランコルシャンは悪天候に見舞われ、当初現地時間15時にスタート予定だったがこれが延期され、さらに天候が回復しなかったために赤旗中断。この赤旗中断を含めてレース終了が宣言されたのは現地時間18時54分……実に4時間もの長きにわたる”戦い”だった。
しかしそのレースは、わずか3周目で終了。全てがセーフティカー先導であり、しかも最終結果は1周終了時点の順位が採用されることになった。優勝者のレースタイムは、わずか3分27秒071である。
それでも勝利を手にしたのはフェルスタッペン。フェルスタッペンは難しいコンディションとなった予選でしっかりとポールポジションを手にしたことが、この結果に繋がったということになった。
「今日は朝から雨が降りました。どうなるか分からないという”スパ・ウエザー”ではなく、雨の1日……みなさんも待たされる1日だったと思います」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、レース終了後の記者会見でそう語った。
「15時にスタートする予定でグリッドに並んだんですが、開始時刻がディレイになり、その後フォーメーションラップがスタートしたものの路面状況と視界が悪いということで赤旗中断。その後はタイムカウントを残り1時間というところで止めて再開を待っていましたが、セーフティカー先導でスタートしてもわずか3周というところでコンディションが悪く、再び赤旗中断……その後でレース終了という形になりました。今までに経験したことのない形でのレース終了でした」
「そんな中でも、フェルスタッペン選手はポールポジションを獲得していたため、優勝を手にすることができました。ポイントこそ半分ですが、優勝です。(アルファタウリのピエール)ガスリー選手も6位を手にできました」
「我々ホンダとしては、両チームともポイントを獲得できたというところは良かったと思います。そしてレッドブルとしては、フェルスタッペン選手もチームも、(ルイス)ハミルトン選手とメルセデスに対して、獲得ポイントで”半歩”近付くことができました」
実に長い時間待たされることになったが、パワーユニットとしてできることは、ほとんどなかったと田辺テクニカルディレクターは語る。
「パルクフェルメ状態なので、基本的には何もできません。しかしいつスタートが切られてもいいように、エンジンの温度を見ながら、たまに暖気するということをしていました。逆にそれしかできることはありませんでした」
「とにかく今回は、予選でフェルスタッペン選手がポールポジションを獲り、ガスリー選手が6番手を獲ったということが良かったと思います。予選でしっかりと良い結果を残して、今日のレギュレーションに従った中で最善のレースでした。それでポイントを獲得できたことは良かったです。この先も色々なことがあると思いますが、最善を尽くすしかないと思います」
次戦の舞台は、1985年以来の開催となるザントフールト。オランダGPである。現行のレギュレーションでは初開催であるため、未知数の部分も大きい。
「来週はすぐに、フェルスタッペン選手の母国オランダでのレースがあります。月曜日に移動して準備に入りますが、この3連戦をこの先もきちんと戦っていければと思っています」
「パワーユニットの観点で言えば、サーキットのデータ、チームのシミュレーション結果を用いて、セッティングを出していくという形で進めていきます」
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