「メルセデスにやられた」ホンダ田辺テクニカルディレクター、サンパウロGP敗戦は”大きな1敗”
F1サンパウロGPの決勝レースを終え、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターがオンラインでの記者会見に応じ、「今回はメルセデスとハミルトンが速かった」と完敗を認めた。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、F1サンパウロGPは「メルセデスにやられた」と印象を持っていると語った。
サンパウロGPはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2番グリッド、チームメイトのセルジオ・ペレスが4番グリッドからスタートした。しかしふたりは共にレース序盤をうまく立ち振る舞い、1-2体制を築いた。
しかし、最大のライバルであるメルセデスのルイス・ハミルトンが、後方から猛烈な追い上げを見せた。ハミルトンは予選失格となり、スプリント予選レースを最後尾からスタートしながらも5番手でフィニッシュ。決勝レースはエンジン(ICE)交換のペナルティで5グリッド降格となり10番手からスタートしながらも、あっという間に先頭集団に追いついた。そしてレース終盤ハミルトンに交わされ、フェルスタッペンは2位でのフィニッシュ。ペレスに至っては、ハミルトンのチームメイトであるバルテリ・ボッタスがバーチャル・セーフティカー(VSC)の際にピットストップをしたことで先行されてしまい、4位フィニッシュとなった。
「スタートは2台とも非常に良くて、1-2で走っていました。しかし、レース中盤以降はハミルトン選手が非常に速かったです」
田辺テクニカルディレクターはそう語った。
「昨日のスプリント予選からそうだったんですけどね。我々としては最高の結果を引き出せたと思いますが、完全に力負けしたと思っています。ペレス選手に関しては、VSCのタイミングでボッタス選手に先行されてしまい、不運なところもありました」
「正直に言って、今回はメルセデスが速く、ハミルトン選手が速かったです」
「メルセデスに”やられた”という形で、レースが終わってしまいました」
今回ハミルトンは、新しいICEを投入した。そのためにグリッド降格を受けたわけだが、それを補って余りあるくらい、新品のICEの効果は高かったと考えていると、田辺テクニカルディレクターは語る。
「メルセデスのトト・ウルフ代表がおっしゃっているように、彼らのICEは性能劣化が大きいので、新しいモノを投入したということです。それで馬力が回復したというのは、我々も認めるところです」
そう田辺テクニカルディレクターは言う。
「元々彼らはストレートで速いのですが、それでもスプリント予選は驚異的な速さでした。今日の決勝でも、元々の素性とフレッシュなICEのパワーの相乗効果で、高いパフォーマンスが出たのかなと思います」
「ペナルティや予選失格が我々にどう作用するのかなと思いましたが、そんな判定を拭い去って優勝されてしまった。とにかく強さを見せられたと思います」
「しかしメルセデスのICEと、我々のICEの走行距離による劣化の特性は違うと思います。我々としては、今回の彼らの結果を見て、何かの対抗策を取るということはありません」
ブラジルGPを終え、今季のF1も残り3戦。ドライバーズランキングではまだフェルスタッペンが14ポイント差でリードしているものの、大きな1敗だったと田辺テクニカルディレクターは語る。
「確かに、22戦中の1戦です。でもドライバーズチャンピオンを争っているフェルスタッペン選手の状況、コンストラクターズチャンピンを争うチームとしての状況を考えると、シーズンの残りが少なくなってきたところでは、1戦1戦が何かあると取り返しのつかない状況になります。そういう意味では、非常に大きな1敗だったと考えています」
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