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F1分析日本GP編|ルクレールを苦しめた、激しい激しいデグラデーション。来季の逆襲には、この改善は急務

フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1日本GPを3位で終え、レッドブルのマックス・フェルスタッペンに今季のタイトルを献上した。この敗因は、シーズンを通して苦しんできたデグラデーションにあったと言えそうだ。

Charles Leclerc, Ferrari F1-75

写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images

 F1日本GPの決勝レースは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。今季12勝目を挙げた。レースは予定の走行距離の50%を少し越えたところでのフィニッシュとなったが、レギュレーションの記載により、フェルスタッペンはフルポイント25点を手にすることになった。

 一方でフェラーリのシャルル・ルクレールは、最終ラップのシケインをオーバーランしたことで5秒のタイム加算ペナルティを受けることとなり、最終結果は3位。前述の通りフルポイントのレースとなったため、この時点でフェルスタッペンの今季のチャンピオンが決まった。

 ルクレールはインターミディエイトタイヤに交換した直後は、フェルスタッペンに食らいついていった。しかし3〜4周もするとフェルスタッペンとのペース差が大きくなり、徐々に離されていった。そして一時は10秒ほど後方にいたはずのセルジオ・ペレス(レッドブル)に追いつかれてしまい、レース終盤はテール・トゥ・ノーズの状態に。そして激しいプレッシャーに耐えられず、最終ラップでルクレールはシケインをオーバーランしてしまい、勝負あったわけだ。

 今回のレースは、ウエットコンディションで始まり、赤旗中断を経てレースが再開された後も、路面は濡れたままだった。そのため、各車とのインターミディエイトタイヤを履いたまま周回を重ねていった。ただいずれのドライバーも激しいデグラデーションに苦しみ、中には途中でタイヤを交換したドライバーもいた。

 そんな中でフェルスタッペンとルクレールの差を作ったのが、デグラデーションの激しさだった。レースペースの推移をグラフにしてみると、それがよく分かる。

F1日本GP決勝レースペース分析

F1日本GP決勝レースペース分析

Photo by: Motorsport.com / Japan

 インターミディエイトタイヤに交換した直後は、フェルスタッペンとルクレールのペースはほぼ互角。10周目に関していえば、ルクレールの方が速かった。しかしそこから先は、ルクレールのペースがガクリと落ちていく。

 フェルスタッペンとルクレールのペース差は、11周目に0.47秒、以降1.225秒、1.47秒、1.434秒、1.383秒と推移していった。この間のルクレールのデグラデーション値は0.848秒と非常に大きなモノである。対するフェルスタッペンのデグラデーション値は0.434秒……ルクレールのほぼ半分である。

 なおフェルスタッペンもルクレールも、16周目を越えた頃からデグラデーション値が緩やかになり、フィニッシュを迎えている。このデグラデーションし切ったところのペース差も、フェルスタッペンの方がルクレールより1秒ほど速い。

 これらの差により、フェルスタッペンとルクレールの間には、最終的に31秒(5秒のタイム加算ペナルティ込み)もの差がついてしまったわけだ。

 確かに今回インターミディエイトタイヤは、基本的にデグラデーションが非常に大きかった。しかしレッドブルとフェラーリのデグラデーション値に差が出るのは、今回に限ったことではない。今シーズンを通じて、フェラーリ勢はずっと厳しいデグラデーションに見舞われてきたのだ。

 実際、シンガポールGPでも同様の傾向にあり、ペレスを攻略しきれなかった。

「前回のレースに少し似ている。僕らはタイヤのウォームアップについてはとても力強い。でもその一方で、3〜4周もすると、あとはタイヤを破壊していくだけになってしまう。それで今回も苦戦した」

 ルクレールは今回のレース後、そう語っている。

 前述の通り、今回のレースの結果、フェルスタッペンが2年連続でのチャンピオン獲得を決めた。ルクレールとフェラーリは、シーズン前半こそ互角の戦いを繰り広げたが、次第に差を広げられ、最終的には非常に大きな差をつけられることになった。

 今季のフェラーリは、チームの戦略ミスやピットストップの失敗、あるいはドライバーのミスによる取りこぼしがあった。しかしそれ以上にフェラーリにとって痛かったのは、このデグラデーションの大きいマシン特性だったのではないだろうか? 来季こそタイトルを手にしようとするならば、この点の改善は必要不可欠だろう。

 
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